精神疾患全般 (成人・青年期・老年期疾患)
精神疾患は脳の働き・心の働き・生活環境の3つの立場で理解するとわかりやすくなります。
脳の働きが弱ってしまった疾患としてはうつ病、双極性障害などの気分障害、統合失調症のような精神病性障害、認知症、器質・症状性精神病があります。脳が自分の思うように働かなくなった状態といえます。気分障害や統合失調症では、最近になって神経伝達物質の作用する受容体レベルの異常が指摘されており薬物療法が効果的であることが分かってきています。
心の働きが弱ってしまった状態としては、身体表現性障害・心気症などの神経症性障害が多く、脳がきちんと働いてくれているのに「気分が落ち込むな・・・眠れないな・・」というような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。ストレスに適切に対処できない状況が続くと気持ちが破綻し、神経症性障害という心が原因の病気になると言われます。ストレスに対処するためカウンセリングが行われるのはこのためです。現在の薬物療法では効果が期待できない場合もあります。よくなるには、自分で原因となるストレスに対処できるようにならないといけないことも多く、ご本人の努力も大変です。
環境のストレスにうまく対応できなくなった場合には適応障害、ストレス反応などの疾患があります。例えば、自然災害など環境のストレスが加わると気持ちが落ち込むこともあります。
このように精神疾患があると、職場不適応、不登校、人間関係の軋轢などさまざまな生活のしづらさとして悩みが出現するようになります。
「ストレスで胃が痛い」とよく聞きます。ストレスが原因で胃粘膜の攻撃因子である胃酸の分泌過多がおこり、胃潰瘍ができることはみなさんもよくご存じかもしれません。胃潰瘍、高血圧、気管支喘息などはストレスが原因でおこることもあり、心身症といわれます。このように、実際に身体医学的な治療とともにカウンセリングの併用が必要とされるような場合は、心療内科が専門となります。
当医療センターは外来のみですので、精神科専門病床がありません。ですから、入院が必要な急性期の方の加療はお受けできないことがありますので、ご了承ください。
役職 | 部長 |
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卒業年 | 1995(平成7)年 |
専門分野 | 精神療法全般 |
資格 | 日本精神神経学会精神科専門医・指導医 精神保健指定医 |
その他 | 医学博士 日本サイコセラピー学会理事 日本内観学会理事 近畿精神神経学会理事 |
関連するページ | 日赤和歌山情報局Hot"すこやかな毎日のために" 新型コロナウイルスと共存していくための心構え(2020年6月19日公開) 長期にわたるコロナ対策の疲弊とメンタルヘルス(2021年12月15日公開) |
役職 | 医師 (兼) |
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卒業年 | 2010(平成22)年 |
専門分野 | トラウマ治療 |
その他 | 日本精神神経学会会員 日本EMDR(PTSD)学会人道支援プログラム委員 |
場所 |
本館3階(3F) |
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注意事項 | 初診、再診ともに「完全予約制」です。 診察を希望される方は必ず事前に予約してください。 ※ 現在、他院にて通院中の方は、診療情報提供書が必要です。 |
予約方法 | ★初診 ①他の医療機関からの紹介状がある場合 →予約センターにて予約(0120-936-385) 予約受付時間 平日 9時~19時 土曜日 9時~13時 ※ 日・祝日を除く ②他の医療機関からの紹介状がない場合 →精神科外来にご相談ください(073-422-4171㈹) 受付時間 平日 9時〜17時 |
区分 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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AC | 東 | ★1 東 |
★1 東 |
東 | ★2 東 |
(2023年6月1日~)
※区分
(A:紹介予約 B:当日初診 C:予約再診 D:当日再診)
★1:Aを除く
★2: Aは院内紹介のみ
※受付は8時30分~
※都合により変更する場合もありますのでご了承ください。
疾 患 | 外来新患数 |
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F1 症状性と器質性精神障害 | 8 |
F2 統合失調症 | 9 |
F3 気分障害 | 50 |
F4 神経症性障害、ストレス関連疾患 | 72 |
F5 生理的障害、身体的要因による行動障害 | 2 |
F6 成人の人格および行動の障害 | 4 |
F7 知的障害 | 7 |
F8 心理的発達の障害 | 16 |
F9 小児期・青年期の行動の障害 | 4 |
当医療センター精神科では、特定の精神疾患に関する専門外来は設けておりません。原則、すべての種精神疾患には対応していますが、専門機関における治療が必要な方、入院治療が必要な方はお受けできません。また、精神科救急も行っていません。完全予約制ですので、必ず事前に予約した上で、お越しください。なお、受診時には原則、精神医療機関への通院や内服歴が分かる紹介状をご持参ください。
平素より、当科の診療にご理解・ご協力いただき、ありがとうございます。
当科は、外来診療のみを行っており、精神科専門病床はなく、入院治療は行っていません。
原則、すべての各種精神疾患に対応していますが、専門機関における治療が必要な方や入院治療が必要な方はお受けできませんのでご了承ください。
また、精神科救急も行っておりません。
救急で精神科受診が必要な方がいらっしゃる場合は、精神科救急情報センター(TEL: 070-2281-1633)へご相談ください。
当科は、完全予約制ですので、必ず事前に予約いただきますようお願いします。
なお、これまでの精神医療機関への通院や内服歴が分かる紹介状をご準備いただきますよう、重ねてお願いします。
総合病院という機能を活かし、入院患者さんのせん妄等の意識障害、認知症等の認知機能障害に対応しています。
ケアチームメンバーによるラウンドも定期的に行っており、入院生活に支障を来す可能性のある上記疾患について問診や神経学的検査、知的機能検査、血液検査、画像検査を行い、疾患の内容や病態を正確に診断し評価し、身体治療がスムーズに進むようにお手伝いしています。その中で、社会資源の活用についてはMSWが対応にあたり、相談に応じています。また、長谷川式認知機能検査のような簡易スケールや、状態や必要に応じて各種認知機能検査を臨床心理士が行っています。
リエゾンは「連携」「連絡」という意味で、精神科医が様々な診療科と連携をとりながら
を行うことが主な目的です。
特に当医療センターでは、各診療科に重篤な身体疾患を抱えた患者さんが入院されます。身体疾患に罹患することで精神的不調に陥ることもあります。また、意識障害に興奮が加わったせん妄という症状を呈する方もおられます。身体的疾患による不調に伴い、大脳機能の低下が生じている状態です。せん妄により身体的治療が妨げられないよう、治療がスムーズに進むようにサポートを行っています。身体疾患に伴う心の不調としては、その他に適応障害やうつ病等があり、身体治療がスムーズに進むよう精神科医や臨床心理士がお手伝いをさせていただきます。