当科は、2008(平成20)年6月から膠原病・リウマチ性疾患の専門診療科として診療しています。
膠原病・リウマチ性疾患は、免疫の働きが乱れることで、体の様々な部分に症状が出ることを特徴とします。
代表的な病気には、関節に炎症を起こす関節リウマチ、ドライアイや口の乾燥を起こすシェーグレン症候群、皮膚が腫れて硬くなる全身性強皮症、筋肉に炎症を起こす特発性炎症性筋疾患、血管に炎症を起こす血管炎症候群などがあります。また、全身性エリテマトーデスは関節、皮膚や粘膜、血液、腎臓や神経など、症状がとても多彩です。このような病名診断の基準となる症状以外に、様々な臓器で問題を起こすことがあります。
同じ診断名でも、患者さんによって症状が出る部分や程度が大きく異なったり、異なる病名でも同じような症状(関節炎や皮膚炎、レイノー現象など)が共通してみられることも特徴です。
現在でも、免疫の乱れの原因や、健康上の結果につながるプロセスの詳細について、分からないことが多くあります。そのため、現代医学では、膠原病・リウマチ性疾患の病名を、問題の中心となる臓器の種類と検査結果の組み合わせで分類します(症状の集まり=症候群として理解します)。
膠原病・リウマチ性疾患の治療は、花粉症やアトピー性皮膚炎、気管支喘息など、他の免疫病と同じように、病気と上手くお付き合いしていくことが重要です。そのため、当科では患者さん一人ひとりの生活スタイルに合わせた治療の目的を相談したうえで、患者さんと医師で協同的な意思決定を行います(shared decision making)。また、特定の臓器の問題に関しては、専門診療科やコメディカルと協力を行いながら診療を行います(多科連携・多職種連携)。
当科は、非常勤医師(各医師とも週1回~隔週)による完全予約外来です。症状が多岐にわたる全身疾患であるため、1人の患者さんの診療に時間がかかることもあり、新規の患者さんを十分に受け入れることが困難なこともあります。そのため、患者さんをはじめ皆様には大変ご迷惑をおかけしています。
和歌山県下での膠原病・リウマチ性疾患の診療を発展させるべく尽力していまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
役職 | 部長(兼) |
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卒業年 | 1988(昭和63)年 |
専門分野 | 慢性糸球体腎炎 ネフローゼ症候群 透析導入 腎病理 |
資格 | 日本内科学会指導医 日本腎臓学会腎臓専門医 日本透析医学会透析専門医・指導医 日本移植学会認定医 日本人間ドック学会認定医・専門医 |
その他 | 京都大学医学部臨床教授 日本医師会認定産業医 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2003(平成15)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 | 日本リウマチ学会リウマチ専門医 日本内科学会認定内科医 日本内科学会総合内科専門医 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2009(平成21)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 | 日本リウマチ学会リウマチ専門医 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2011(平成23)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 | 日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医 日本内科学会認定内科医 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2014(平成26)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 | 日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医 日本内科学会認定内科医 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2015(平成27)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 | 日本リウマチ学会リウマチ専門医 日本内科学会認定内科医 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2015(平成27)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2018(平成30)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 2019(平成31)年 |
専門分野 | 膠原病、リウマチ |
資格 |
場所 |
西館1階(1B) |
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注意事項 |
初診、再診ともに「完全予約制」です。 |
予約方法 | ★初 診 ①他の医療機関からの紹介状がある場合 →予約センターにて予約(0120-936-385) 予約受付時間 平日 9時〜19時 土曜日 9時~13時 ※ 日・祝日を除く ②他の医療機関からの紹介状がない場合 →リウマチ科にて予約(073-422-4171) 予約受付時間 平日 15時〜17時 ★再 診 リウマチ科にて予約(073-422-4171) 予約受付時間 平日 15時〜17時 |
区分 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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AC | ★1 秋月 |
岡本 | 船越 | - | 別役 |
★2 中島 |
松宮 | 納田 | - | ★3 福村 |
(2023年7月1日~)
※区分
(A:紹介予約 B:当日初診 C:予約再診 D:当日再診)
★1:第1・2・4・5週
★2:第2・4週
★3:第1・3・5週
※都合により変更する場合もありますのでご了承ください。
※赤字の名前は女性医師です。
・関節リウマチ
・全身性エリテマトーデス
・シェーグレン症候群
・全身性強皮症
・混合性結合組織病
・多発性筋炎、皮膚筋炎
・ANCA関連血管炎
・結節性多発動脈炎
・高安動脈炎
・巨細胞性動脈炎
・リウマチ性多発筋痛症
・成人スチル病
・強直性脊椎炎(および、その他の脊椎関節炎)
・ベーチェット病
・再発性多発軟骨炎
・原発性抗リン脂質抗体症候群
・IgG4関連疾患
・キャッスルマン病(および、その類縁疾患)
・先天性自己炎症性疾患(家族性地中海熱、クリオピリン関連周期性発熱症候群等)
・その他の全身性免疫疾患や原因不明の熱性疾患、全身性疾患の診療を行います。
平成24~令和3
(2012~2021)年度
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令和3年度
(2021.4~2022.3)
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関節リウマチ | 1,164 | 445 |
臨床調査個人票記載者数 [平成24~令和3(2012~2021)年度] |
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全身性エリテマトーデス | 181 |
混合性結合組織病 | 25 |
シェーグレン症候群 | 306 |
全身性強皮症 | 62 |
ベーチェット病 | 25 |
悪性関節リウマチ | 12 |
成人スチル病 | 17 |
顕微鏡的多発血管炎 | 21 |
多発血管炎性肉芽腫症 | 5 |
好酸球性多発血管炎性肉芽種症 | 7 |
結節性多発動脈炎 | 10 |
高安動脈炎 | 3 |
再発性多発軟骨炎 | 3 |
多くの医学領域で見られるように、膠原病・リウマチ性疾患の治療薬は過去20年間で飛躍的に進歩しています。当科では先進の抗リウマチ薬、免疫抑制薬・免疫調節薬、生物学的製剤を含む分子標的薬を駆使し、有効で安全性がより高い最先端の膠原病治療を患者さんに提供することを目標としています。