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放射線治療科


ご案内

場所

本館地下1階

受付時間

新患:8時〜11時30分まで
再来:8時〜11時30分まで

当診療科の特色

放射線治療は手術療法、化学療法と並び、様々な臓器がんに対して形態や機能を温存しつつ治癒や症状緩和を目指す低侵襲ながん治療法です。

放射線治療は、

(1)機能・形態の温存に優れている
(2)いかなる部位でも(手術の困難な部位でも)照射できる
(3)体の負担が少なく、合併症を有する患者さんや、予備能が低下した高齢者にも適応できる

という大きな利点を有しています。

現在当センターでは外部照射装置(リニアック2台)、小線源治療(マイクロセレクトロン1台)を主たる治療手法として年間500名程度の新規患者治療を行っており、和歌山県内でも有数の治療件数を誇っています。
また、近年では治療装置や画像技術の進歩により、高精度放射線治療が実地臨床に浸透しており、治療成績の向上と安全性の担保の両立が可能となっています。高精度治療の代表的手法である強度変調放射線治療は「究極の放射線治療」と呼ばれ複雑な形状の病変に対して正確な放射線投与が可能になると同時に、周辺の正常組織の放射線をきわめて少なくすることを可能にしています。現在頭頸部、前立腺がんに対するIMRT(強度変調放射線治療)を中心に行い、さらには消化器がん、婦人科がんなどの骨盤部領域への強度変調放射線治療、肺や肝、脳腫瘍へのSRT(定位照射)も適応としています。また、残存甲状腺破壊を目的とするヨウ素外来治療、塩化ラジウムによるアルファ線治療、イットリウムによる放射免疫療法など内用療法も実施しています。

平成28年度より当科部は放射線科部より診療科として独立し、各診療科とより密に連携し個々の病態に応じた質の高いがん診療の提供を心がけています。


スタッフ紹介

医師

根來 慶春 (ねごろ よしはる)

役職 部長
卒業年 平成5年
専門分野 放射線治療
資格 医学博士
日本医学放射線学会放射線治療専門医

井口 治男 (いのくち はるお)

役職 副部長
卒業年 平成15年
専門分野 放射線治療
資格 医学博士
日本医学放射線学会放射線治療専門医

河村 晃 (かわむら あきら)

役職 医師(兼)
卒業年 平成18年
専門分野 画像診断
資格 日本医学放射線学会放射線診断専門医

岡野 一樹 (おかの かずき)

役職 医師
卒業年 平成26年
専門分野  
資格
 

米山 正洋 (よねやま まさひろ)

 
役職 医師
卒業年 平成27年
専門分野  
資格
 

筒井 一成 (つつい かずしげ)

役職 嘱託
卒業年 昭和54年
専門分野 放射線治療
資格 京都大学医学部臨床教授
日本医学放射線学会放射線治療専門医

疾患・治療

強度変調放射線治療(IMRT / VMAT)

体外から放射線を照射する外部照射には、非侵襲的に、患者さんの負担が少なく、任意の部位に照射できるという大きな利点がありますが、周囲の正常組織にも一定の線量が照射されるという欠点を有しています。これに対して強度変調放射線治療(IMRT)は多分割絞りを操り、同一照射野内のビーム強度を調整して、隣接する重要臓器の線量を最小限にし、さらに標的臓器に線量集中性を高めた革新技術です。IMRTの臨床応用により治療成績向上と毒性の改善、軽減が可能になっています。
当センターでは、IMRTの施設基準の届出認可された2012年より開始し、前立腺がん、頭頸部がん、脳腫がんについで消化器がん、婦人科がんなどの限局性固形腫瘍に対して適応としています。また、2017年よりIMRTを進化させた強度変調回転照射(VMAT)を開始し、より高精度な放射線治療を提供しています。

図1:当センターに導入されている放射線治療装置(TrueBeam STx)

図2:前立腺がんに対する通常照射とVMATの線量分布比較

VMATを用いることにより、ターゲット部分のみに高い線量を投与し、直腸への放射線量が低減されていることがわかる。

定位放射線治療(体幹部 / 頭部)

定位照射は、比較的小さな病変に対してピンポイントで高線量を照射する治療です。腫瘍の位置合わせは専用のマスクで固定を行い、画像誘導技術を用いて数mm以内の誤差であることを確認し治療を行います。当センターでは、呼吸性移動を伴う肺がん、肝がんに対しては適切な呼吸性移動対策を実施し、周りの正常組織への被ばく線量を可能な限り抑制しています。また、従来では脳腫瘍が複数ある場合、治療時間の増加が問題となっていましたが、新たな照射技術を用いることにより、短時間で効果的に治療が可能となりました。
保険適用となる症例は条件がありますので、詳細についてはお問い合わせください。

図3:脳定位照射におけるマスク固定

小線源治療(密封小線源治療)

密封小線源治療とは外部汚染のないように放射性物質を小さな容器に密封したものです。線源が小さいため、がん病巣内に施入する(組織内照射)、あるいは近傍の体腔内に刺入する(腔内照射)ことができます。小線源治療の利点は空間的線量分布が優れているため、高い局所効果が期待できます。実際に、古典的に舌がんに対する組織内照射や子宮頸がんに対する腔内照射には、本邦でも広く高い効果をあげています。当センターでは、画像誘導下小線源治療(Image-guided brachytherapy)を導入し安全な線量投与を心掛けています。

RI内用療法(非密封小線源治療)

放射線性同位元素内用療法(以下、RI内用療法)は、放射線性同位元素を組み込んだ薬剤を経口的、あるいは経静脈的に投与し、標的臓器や標的悪性腫瘍に対して体内での放射線照射により治療効果をもたらす放射線治療です。


Q&A

放射線治療中の生活について
放射線治療を受けはじめてからしばらくすると、少し体が疲れやすくなることがあります。もし、疲れを感じはじめたら、十分な休息や睡眠をとるようにしましょう。治療中の運動や入浴については担当医に御相談下さい。
放射線のマーキングについて
治療期間中は消さないように注意していただいた皮膚のしるしは、放射線治療終了後は消えても差し支えありません。しかし、皮膚が弱っていることも多いので、無理にこすらず、自然に消えるのを待ちましょう。
放射線治療の効果について
病気の種類によって治療開始後間もなく効果の現れるものから、治療が終って1~2ヶ月してから現れるものまで色々です。詳しいことは担当の医師にお尋ね下さい。
被曝について
外照射の場合では、放射線治療室の外では、放射線治療を受けている患者さんのそばにいても、周囲の方に対しては全く影響がありません。また、患者さんから放射線が出るようなことはありませんので御安心下さい。内部照射についてはそれぞれの核種において放射線防護上の規定がありますので、詳しくは放射線科医にお尋ね下さい。