当科で取り扱う疾患は、真珠腫性中耳炎、副鼻腔炎などの炎症性疾患から、口腔・咽頭癌や甲状腺癌などの腫瘍性疾患まで多岐に及びます。
当科では、主としてそれらの疾患に対する外科的治療を行っています。
役職 | 部長 |
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卒業年 | 1984(昭和59)年 |
専門分野 | 中耳手術、人工内耳、神経耳科 |
資格 |
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医・専門研修指導医
日本気管食道科学会気管食道科専門医(咽喉系)
日本めまい平衡医学会専門会員、めまい相談医
日本耳科学会耳科手術暫定指導医 |
その他 | 医学博士 京都大学医学部臨床教授、非常勤講師 Best Doctors in JapanTM 2012-2019 |
役職 | 副部長 |
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卒業年 | 2004(平成16)年 |
専門分野 | 中耳、補聴器、小児難聴 |
資格 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医・専門研修指導医 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医 |
その他 | 補聴器適合判定医師研修会修了 |
役職 | 副部長 |
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卒業年 | 2005(平成17)年 |
専門分野 | 頭頸部癌、甲状腺癌 |
資格 |
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医・専門研修指導医
日本気管食道科学会気管食道科専門医(咽喉系)
日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
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その他 | Best Doctors in JapanTM 2020-2021 |
役職 | 医長 |
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卒業年 | 2012(平成24)年 |
専門分野 | 鼻・副鼻腔、アレルギー、音声 |
資格 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医・専門研修指導医 日本アレルギー学会アレルギー専門医 日本気管食道科学会気管食道科専門医(咽喉系) 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本めまい平衡医学会めまい相談医 |
役職 | 医師 |
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卒業年 | 2017(平成29)年 |
専門分野 | 耳鼻咽喉科一般、頭頸部腫瘍 |
資格 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医 |
役職 | 医師 |
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卒業年 | 2018(平成30)年 |
専門分野 | 耳鼻咽喉科一般 |
資格 |
役職 | 医師 |
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卒業年 | 2019(平成31)年 |
専門分野 | 耳鼻咽喉科一般 |
資格 |
役職 | 医師 |
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卒業年 | 2020(令和2)年 |
専門分野 | 耳鼻咽喉科一般 |
資格 |
役職 | 医師 |
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卒業年 | 2020(令和2)年 |
専門分野 | 耳鼻咽喉科一般 |
資格 |
役職 | 嘱託 |
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卒業年 | 1990(平成2)年 |
専門分野 | 副鼻腔手術、アレルギー、シックハウス |
資格 |
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医・専門研修指導医
日本アレルギー学会指導医
日本鼻科学会鼻科手術暫定指導医 日本喘息学会暫定専門医 |
その他 | 医学博士 関西医科大学非常勤講師 日本医師会認定産業医 |
場所 |
本館3階(3A) |
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受付時間 |
新患:8時〜11時 |
区分
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月曜日
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水曜日
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木曜日
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金曜日 |
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AB
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★1 ★2 三浦 |
★1 暁 |
★1 三浦 |
★1★4 安田 ★1★5 森田 |
★1 ★3 辻村 |
BCD
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池田
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-
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辻村
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-
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岡元
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安田 | - | 暁 | - | 寺井 | |
谷口 | - | 森田 | - | 山岨 |
(2024年5月1日~)
※区分
(A:紹介予約 B:当日初診 C:予約再診 D:当日再診)
★1:紹介患者さんのみ
★2:側頭骨外科外来
★3:頭頸部・甲状腺腫瘍外来
★4:第1・3・5週
★5:第2・4週
専門外来
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月曜日
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火曜日
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完全予約制・午後
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副鼻腔・アレルギー外来
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担当医
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小児難聴・補聴器外来
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担当医
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(2024年4月1日~)
※都合により変更する場合もありますのでご了承ください。
件名 | 手術件数 |
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鼓室形成術(アブミ骨手術を含む) | 52件 |
顔面神経減荷術 | 13件 |
内視鏡的鼻副鼻腔手術 | 130件 |
鼻中隔矯正・下鼻甲介手術 | 180件 |
口蓋扁桃摘出術(アデノイド切除を含む) | 239件 |
音声改善手術 | 43件 |
頭頸部悪性腫瘍手術 | 120件 |
甲状腺・副甲状腺手術 | 73件 |
唾液腺(耳下腺・顎下腺)腫瘍手術 | 34件 |
当科では、すべての入院患者の治療内容をカンファレンスで協議したうえで最終決定しています。
手術は、それぞれの分野の担当指導医を中心としたチームで行うことで、一貫した内容で行われるようにしています。
日々の診察は、曜日ごとの当番医制を採用しています。主治医の予定に関わらず、常に朝一番に診察を行うことで、必要な処置、投薬、検査などを迅速に行える体制をとっています。
耳科、鼻科、喉頭(音声)科、頭頸部腫瘍、甲状腺外科の全領域の手術に対応し、地域の耳鼻咽喉科診療における頭頸部外科としての役割を果たしていきたいと考えています。
治療は、各分野の専門医を中心としつつも、全スタッフが協力して行い、より機能性や根治性に優れた複合的アプローチを検討しています。
ご紹介を受けた患者さんに対して、集中的に治療を行い、病状が安定したのちは、再度ご紹介いただいた先生方に継続加療をお願いすることで、密な連携体制を維持していきたいと考えています。
基本的な標準純音聴力検査の他、精密聴力検査(語音聴力検査・閾値上聴力検査・耳鳴検査など)や他覚的聴力検査(歪成分耳音響放射・聴性脳幹反応検査・聴性定常反応検査)を用いて、聴覚精査を行っています。
また、新生児聴覚スクリーニング検査後の精密聴力検査機関として、0歳児からの乳幼児聴力検査も対応しています。両側30dB以上の難聴が判明した場合には、まず補聴器装用が行われますが、補聴器装用効果が不十分な場合には、人工内耳手術の適応があれば、手術および術後リハビリを行っています。
発症早期の急性感音難聴では治療によって聴力改善する可能性があります。当科では急性感音難聴の病態に応じて、外来内服加療・外来および入院でのステロイド点滴加療・高気圧酸素療法を選択して行っています。また、手術で聴力改善する可能性がある伝音難聴・混合性難聴疾患(耳硬化症や耳小骨離断など)に対しては手術を積極的に行っています。
慢性中耳炎の手術例の多くは真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術です。真珠腫の進展に応じて一期的手術と段階手術を選択して行っています。一期的手術では真珠腫除去と同時に耳小骨連鎖再建による聴力改善を図りますが、段階手術の場合には初回手術の8~12ヵ月後を目途に、鼓室内が安定するのを待って、真珠腫再発チェックと耳小骨連鎖再建を行います。中耳炎手術では、詳細な画像診断(側頭骨CTなど)や耳管機能検査・聴力検査を組み合わせて手術適応を判断しています。
末梢性顔面神経麻痺では、ステロイド・抗ウイルス薬による保存的治療が優先されますが、重症例で予後不良が予想される場合には顔面神経減荷術も行っています。
めまい診断に不可欠な赤外線CCDカメラによる自発眼振・頭位・頭位変換眼振検査を行っています。眼振所見の動画記録システムも備え詳細な解析が可能です。
また、前庭眼反射定量検査(振り子様回転椅子検査、vHIT)、固視抑制定量検査により、低侵襲・短時間に末梢前庭機能検査や中枢性めまいのスクリーニングが可能となっています。
さらに、温度刺激検査(エアーカロリック:冷風/温風を外耳道から注入して、半規管機能を測定)や前庭誘発筋電位検査(cVEMP:音響刺激により耳石機能を測定)も揃っています。
これらの末梢前庭機能検査に重心動揺検査・各種聴覚検査・CT/MRI等の画像検査を組み合わせ、耳性めまい(良性発作性頭位めまい症・メニエール病・前庭神経炎等)の診断・詳細な病態評価を短期入院にて行っています。
慢性副鼻腔炎を初めとする鼻副鼻腔に対する手術に関しては、2001(平成13)年から鼻内内視鏡手術(ESS:Endoscopic Sinus Surgery)を完全導入し、年間平均100症例前後の手術を実施しています。
従来の歯ぎん部(歯茎)切開のアプローチではなく、鼻内から各副鼻腔にアプローチをするESSは術者のストレスも軽減すると同時に手術を受ける患者さんの負担も軽快しています。
さらに再発性の嚢胞や解剖学的にアプローチ困難なケースでは、ナビゲーションシステムを使用し、安全確実に手術を遂行しています。
外来診療では、手術加療前後の患者さんの処置や、手術加療を希望されない患者さんに対し局所麻酔後にENT-DIB副鼻腔洗浄カテーテルを使った洗浄を行っています。
鼻・副鼻腔悪性腫瘍手術にも対応しており、腫瘍の組織型や進展度によってESS、内視鏡下頭蓋底手術、外切開による腫瘍摘出、脳神経外科との共同での開頭手術を選択しています。
アレルギー性鼻炎では薬剤に抵抗性の場合、手術を考慮します。
患者さんの症状・鼻腔形態により鼻中隔矯正術、粘膜下下甲介骨切除術などの鼻腔形態形成術や、重症アレルギー性鼻炎に対しては後鼻神経切断術にも対応しています。
口にいれた食べ物をのみこむことを嚥下(えんげ)といい、食べ物が気管に入ることを誤嚥(ごえん)といいます。嚥下が思うようにいかないことを嚥下障害といいます。たべものが気管の中に入っても、咳をすることで吐き出せれば問題ないのですが、出せないと肺で炎症が起こり、肺炎となります(誤嚥性肺炎)。
今まで何気なくできていた嚥下も、加齢や、脳出血や脳梗塞をわずらった後や、神経や筋肉が衰えていく病気をお持ちの方、口の中やのどのがんの治療をうけた方、などさまざまな理由で飲みこむ力が衰えてきます。
嚥下障害の評価について
原則として入院患者さんを対象に嚥下評価およびリハビリ指導を行っています。主に嚥下内視鏡検査(VE)で評価しますが、症例によっては嚥下造影検査(VF)を追加しています。
嚥下障害の治療について
【リハビリテーション】
嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査で異常なサインがあると判断された場合、言語聴覚士とともに嚥下リハビリを開始します。リハビリ開始後も食形態を変更する場合やリハビリの効果判定として、積極的にVEやVFをおこなっています。
【手術治療】
リハビリでこれ以上の改善が見込めない場合、患者さんおよび家族の理解や希望がある場合に検討されます。手術は、声を出す働きを残しながら行う手術(嚥下機能改善手術)と声を出す働きは失うものの呼吸と食事の通り道を別々にして誤嚥を完全に回避する手術(誤嚥防止手術)の2つのタイプに分けられます。対象となる症例は多くはありませんが、適応があれば実施しています。
耳鼻咽喉科では、鎖骨よりも頭側の頭蓋内と眼窩内を除いた領域(頭頸部領域)における腫瘍の治療を行っています。良性疾患および悪性疾患(がん)を取り扱いますが、中でも頭頸部がんと言われる聴器がん、鼻・副鼻腔がん、口腔がん(舌がんなど)、咽頭がん、喉頭がん、唾液腺がん(耳下腺、顎下腺がんなど)、甲状腺がんなどの治療に力を入れています。NBI(特殊な波長を含む光を当てることにより病変を検出しやすくする方法)を用いた電子スコープによる観察、CT・MRI・超音波などの画像診断に加えて、組織生検や超音波ガイド下穿刺吸引細胞診を多数行い、診断精度の向上に努めています。
当科では、頭頸部腫瘍に対する全ての標準的手術に加えて、頭蓋底、顔面深部、眼窩、副咽頭間隙、縦隔といった、難しい部位に進展した腫瘍に対する手術を積極的に行っています。
また、咽喉頭腫瘍に対する低侵襲内視鏡下経口手術、喉頭がんに対する喉頭部分切除など、機能温存手術も得意としています。
2021(令和3)年1月からは、当医療センターにおけるがんセンターの開始に伴い頭頸部ユニットが設立され、その中で放射線治療科、形成外科(再建外科)、口腔外科など関連諸科と連携するチーム医療を行うことで根治性と機能温存の両立を目指しています。
声のかすれなどの音声障害をきたす疾患は様々なものがありますが、当科では喉頭電子スコープ、音響分析、音声機能検査、ストロボスコープなどによる精密検査にて診断を行った上で、それぞれの疾患に応じた治療を行っています。具体的な疾患としては、声帯ポリープ、声帯のう胞、声帯結節、ポリープ様声帯、喉頭がん、声帯麻痺、痙攣性発声障害、機能性発声障害などがあります。
■声帯ポリープ、声帯のう胞、声帯結節
日頃よく声を使う教師、歌手やカラオケ愛好者などに多くみられる疾患です。声の乱用・誤用が背景にありますので、言語聴覚士による音声治療にて適切な声の出し方を練習するとともに、適応があれば全身麻酔下の喉頭微細手術による病変の切除を行います。術後3日間は発声禁止になります。
■ポリープ様声帯
喫煙が背景にあり、まずは禁煙が必要です。その後、全身麻酔下の喉頭微細手術を行います。
■喉頭がん
組織検査を行った上で、手術や放射線治療などを行います。
■声帯麻痺
声帯を動かす神経の麻痺によって、声のかすれや誤嚥を来すようになります。神経麻痺を起こす原因の精査がまず必要ですが、原因不明の麻痺も多数あります。局所麻酔下に、麻痺した声帯の位置を調整する喉頭形成術を行い、症状の改善を図っています。