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ユニット診療とは?

最近のがん治療

がんの治療には、手術・放射線治療・薬物療法の3本柱がありますが、それぞれが劇的に進化しています。
手術では、大きく切らずに、小さな孔から鉗子やカメラを入れて行う鏡視下手術やロボット支援手術が多くのがんで実施されています。放射線治療では、がんをピンポイントに狙い撃ちして周囲の健康な臓器への影響を最小限にする照射法が普及し、手術と変わらない効果が期待できるがんも出てきました。薬物療法では、がん免疫療法薬など画期的な新薬が開発され長期生存が期待できるようになり、放射線治療と組み合わせたり、手術の前後に行うことで良好な効果が得られています。
その他にも、遺伝子(ゲノム)を解析することで、個々のがんにあった最適な治療法を見つけるゲノム医療なども普及してきており、がんの治療法は日に日に進歩しています。

ユニットで治療するメリット


手術を行う外科医、薬物療法や全身管理に長けた内科医、放射線治療を行う放射線治療医、がんを画像で見つける放射線診断医、がんの性質に詳しい腫瘍内科医や病理診断医など、最近は専門分化が進み、一人の医師だけで治療方針から診療、療養生活のケアや支援まで担うことは困難になっています。


そこで、これらの専門医を集めたユニット(集団)を臓器別に立ち上げ、初診のときから関係する医師たちが英知を出し合い、患者さんに治療について説明し希望を伺いながら、最善と思われる治療・ケアを実施する新しい診療方法「ユニット診療」を取り入れました。これまでの診療方法より多くの医師の労力を要しますが、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供できるようになりました。
手術が良いのか、他の治療が良いのか、組み合わせた方が効果を見込めるのか、複数の専門医や専門スタッフがユニットというチームで、オーダーメイドと言える治療を行います。