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高度救命救急センター


当救命救急センターについて

救命救急センターは救急医療体制の完結部分を担い、二次医療機関と消防(搬送機関)と密な連携を取り、最重症患者を最優先として診療するところです。
当センターは、全国で約270施設ある救命救急センターのうちで、広範囲熱傷、四肢切断、急性中毒などの特殊救急患者も診療する体制を24時間365日備える高度救命救急センター(※1)に認定された全国36施設の中のひとつです。当救命救急センターは救急外来、集中治療室、救命救急病室より構成されています。(※1:平成23年4月1日付で指定)

救急外来


受診患者数、救急車台数は下記のとおりです。2015年4月より時間外選定療養費を徴収することとなり、受診患者数は約2割減少しましたが、入院患者数は変わらず、より重症患者の割合が増えていると思われます。
3次救急患者さんの入院率はほぼ100%、1次2次救急患者さんの入院率も約10%あります。(各表参照)

集中治療室


30床あり、救急外来からの最重症患者を治療する救命救急センターICUが22床、院内急変や術後患者を診療する院内ICUが8床です。集中治療室の入室患者の内訳は、

■内因性疾患 約75%
■外因性疾患 約25% 

となっており、
急性心筋梗塞や呼吸不全、急性腎障害、多発外傷、敗血症、急性薬物中毒といった救急疾患から、大手術後(心臓手術、食道がんなど)などの重症患者の急性期を治療します。高度救命救急センターである当センターでは、多発外傷や広範囲熱傷、薬物中毒の症例も多く扱います。

救急病室

救急外来から入院が必要な患者さんで、集中治療室での治療は必要ではないが、重症で綿密な管理が必要な患者さんが入院するところです。年間約2,500名の患者さんが入院し、病状が安定すれば一般病床に転病棟します。平均入室期間は1.5日です。


ドクターカー

2016年よりステーション方式のドクターカー体制を試験的に導入し、2017年1月16日より常設型(24時間運用)和歌山市救急ワークステーションの運用を開始しました。このことにより、より早く重症患者さんにアプローチでき、治療を開始することができるようになり、患者さんの救命率の向上につながっています。

119番通報

現場の救急隊

ドクターカー出動基準にあてはまる場合、24時間いつでも出動

☆ 2017年1月16日~12月31日の出動件数・・・362件
(急性冠症候群が52%をしめる)

☆ 通報からドクターカー医師接触までの時間・・・16.8分
通報から病院収容までの平均32.6分(平成29年度和歌山市消防統計)と約半分に短縮。

☆ STEMI症例の治療開始までの時間(病院到着から血管撮影室入室までの時間)
通常救急車が59分に対して、ドクターカーは37分と短縮。



全例応需の方針をモットーに

当センターでは、救急科指導医専門医と各診療科の濃厚なバックアップのもと、自己受診される患者さん(walk in患者さん)、他医療機関からの紹介患者さん、救急搬送患者さんまで受診形態を問わず広く『全例応需の方針』をモットーにして治療にあたっています。これは、急性心筋梗塞患者さん、時間単位で状態が悪化する肺炎患者さんなど、Walk in患者さんの中にも少ないながら手術や集中治療を必要とする重症患者さんが含まれており、受診形態のみで重症度を選別できるわけではないと考えるからです。
また、救急車の同時複数台の搬入、複数の傷病者の対応などにも適切にマネジメントできるよう看護師や医師の人員配置、トリアージシステムの運用など、高度救命救急センターとして、多くの患者さんに対応できる体制整備を図っています。
平成29年を例に示すと、平日日中の応需率はほぼ100%、夜間・休日を含む全日でも昨年度和歌山市内の救急要請については90.3%の応需率でした。今後も100%の応需を目指して院内での連携を図るよう心がけていきます。


教育


当センターでは、院内だけでなく院外からも積極的に初期研修医、専攻医(後期研修医)の研修を受け入れており、ER教育を行っています。平成29年度実績は、他院からの初期研修医18名、修練医1名でした。
ベッドサイドでの教育(身体所見の取り方、検査や診察手技、臨床推論、病態のアセスメントと治療など)は勿論のこと、日々研修医に対して症例のフィードバックを救急科スタッフ医師から行うことで教育効果を高めています。さらに、研修医向けのレクチャー、シミュレーション教育、off the jobの救急診療コース(ICLS、JMECC、CEA注1))など様々な研修会を定期的に開催し、救急診療に対する教育ニーズに応えるプログラムを実践しています。
救急外来では、複数の診療科に及ぶプロブレムを横断的に評価、対応する能力が求められますが、各専門診療科のバックアップのもとで、救急を専門としたスタッフが指導している点が救命救急センター最大の強みです。救急医療はエビデンスが多くない分野ですが、単なる個人の経験に頼らず、過去の症例報告や研究結果を参考にして、可能な限りエビデンスに基づいた標準的な診療を確立・実践するように努めています。

1)CEA (Clinical expertise Emergency medicine Academy 臨床力向上EMアカデミー)  → https://sites.google.com/view/cea3