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チーム医療


院内感染対策チーム(ICT:Infection Control Team)

病院にはたくさんの病気の患者さんが集まるため、さまざまな病原体が潜み、免疫力の低下した患者さんが感染しやすい環境にあります。当医療センターでは患者さんがこうした感染症にかかることなく、安心して病気の治療に専念できるように、それぞれの医療従事者あるいは部署ごとだけではなく、感染対策チームを組み力を合わせて院内感染対策に取り組んでいます。

「手洗いの徹底」は、感染症を防ぐ最も有効な手段です!

活動メンバー

2022.9.1現在

・感染管理医師を含む医師 5人
・感染管理認定看護師 2人
・抗菌化学療法認定薬剤師および感染制御認定薬剤師を含む薬剤師 5人
・感染制御認定臨床微生物検査技師および認定臨床微生物検査技師を含む臨床検査技師 4人
・事務職員 2人

主な活動

感染制御チーム(ICT:Infection Control Team)は、安全・安心な医療を提供するため、院長直属の機関として院内感染防止対策を推進することを目的とし、感染管理室を中心とした現場における実践チームとして設置されています。院内・院外の関連する部署と組織横断的な活動を行っています。

・耐性菌、その他医療関連感染症などのサーベイランスの実施
・各部署へのラウンドによる環境衛生や感染対策実施状況の確認
・職員への院内感染に関する教育および指導
・職員の職業感染対策
・院内感染に関するコンサルテーションの実施
・アウトブレイク時における調査および介入
・ファシリティマネジメント(清掃・空調・廃棄物関連)
・ICTニュースの発行および電子カルテ掲示板による感染防止対策の啓発や広報
・地域連携

活動実績 2021年度


栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)

活動メンバー

2022.9.1現在

・医師 3人
・歯科医師 1人
・看護師 2人
・薬剤師 2人
・管理栄養士 3人
・臨床検査技師 1人
・言語聴覚士 2人
・NST専門療法士 2人

主な活動

栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)とは、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、言語聴覚士など栄養管理に関する専門知識を有した多職種からなります。病気の治癒促進および感染症等の合併症予防を目的として回診を実施し、栄養管理の提案を行っています。

週1回チームでカンファレンス、ラウンド(病棟回診)を行っています。個々の患者さんの体格や病状にあわせて、適切な栄養投与量・投与方法等を主治医に提案しています。

活動実績 2021年度

・1ヵ月平均介入人数 12.3人
・2021年度 算定件数
 栄養サポートチーム加算 199件
 歯科医師連携加算 144件


緩和ケアチーム(PCT:Palliative Care Team)

がんという病気によっておこる身体やこころなどのつらさや困難を和らげるとともに、患者さんとそのご家族が、自分らしい生活を送れるようにサポートをするチームです。また、患者さん、ご家族、地域住民、院内外の医療従事者に対して、早期からの緩和ケアの普及に努めています。

活動メンバー

2022.9.1現在

・緩和ケア内科医師 1人
・消化器内科医師 1人
・消化器外科医師 1人
・心療内科医師 1人
・看護師 2人
・薬剤師 2人
・公認心理士 1人
・社会福祉士 2人
・理学療法士 2人
・作業療法士 2人
・管理栄養士 4人

主な活動

・入院中のがん患者さんとご家族、院内のスタッフからのコンサルテーション(相談)
・緩和ケア普及活動
 緩和ケアに関する教育の企画・運営
 (緩和ケア研修会、各種講演会など)
・院内の緩和ケアに関する体制作り
・地域との連携
・学会発表

活動実績 2021年度


虐待等対策委員会

活動メンバー

2022.9.1現在

・形成外科医師 1人
・救急科医師 1人
・産婦人科医師 1人
・小児科医師 3人
・整形外科医師 1人
・看護師 5人
・公認心理師 1人
・社会福祉士 2人
・事務職員 3人

主な活動

児童、障害者、高齢者に対する虐待や配偶者等に対する暴力(以下、虐待等)の予防や早期発見について検討・対応を行っています。虐待等かどうかを見分ける、加害者をさがすことが目的ではなく、被害を受けた方の安全や権利を守りつつ、ご家族や被害を加えてしまった人を含めた支援を行い、安心して生活・療養をしていただけるようにサポートしています。

活動実績 2021年度

個別の事例に対応をするとともに、委員会を開催し、対応や体制について協議しています。また、地域の関係機関と情報を共有するための取り組みも行っています。


抗菌化学療法レジメンサポートチーム(AST:Antimicrobail Stewardship Team)

抗菌化学療法レジメンサポートチーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)は、治療効果の向上、副作用の防止、耐性菌が出現した場合のリスク軽減を目的として抗菌薬の適正な使用を支援しています。

活動メンバー

2022.9.1現在

・感染管理室長 1人(感染管理医師・ICD協議会認定・感染症専門医・指導医)
・感染管理副室長 3人(うち、感染管理医師 1人)
・臨床検査技師 1人(感染制御認定臨床微生物検査技師)
・感染管理認定看護師 1人
・看護師 4人
・薬剤師 2人(感染制御専門薬剤師・抗菌化学療法認定薬剤師) 
・薬剤師 3人
・臨床検査技師 2人(感染制御認定臨床微生物検査技師)
・臨床検査技師 1人
・事務職員 2人

主な活動

・血液培養カンファレンス(週5回)、ワーキング(週1回)を開催し、院内における感染症発生状況と対策の情報共有および確認等
・院内感染対策委員会での報告
・ASTコアスタッフとサポートスタッフ(病棟薬剤師)によるASTラウンドの実施
・サーベイランス(抗菌薬使用量等)の実施・集計と報告
 抗菌薬使用量サーベイランス、感受性率サーベイランスおよびアンチバイオグラム作成
・コンサルテーション(院内・院外)
・抗菌化学療法レジメンの管理と啓発(マニュアルの整備、改訂等)

活動実績 2021年度


呼吸療法サポートチーム(RST:Respiratory Support Team)

活動メンバー

2022.9.1現在

・呼吸器内科医師 1人
・集中治療部医師 1人
・救急科医師 1人
・歯科医師 3人
・集中ケア認定看護師 4人
・皮膚排泄ケア認定看護師 1人
・看護師 1人
・理学療法士(呼吸療法認定士) 5人
・臨床工学技士(呼吸療法認定士) 2人
・臨床工学技士 1人
・事務職員 2人

主な活動

・臨床工学技士による毎日2回のラウンド
・週1回の全職種による呼吸ケア回診
 (口腔ケア、ポジショニング、排痰訓練、リハビリテーション、人工呼吸器離脱などの指導助言など)
・病院内外を対象とした講習会の開催
・人工呼吸療法に関わるマニュアルの作成や物品の選択・統一

活動実績 2021年度

・院内の酸素マスク、酸素カヌラを新規格品へ変更、皮膚保護用クリームの導入


褥瘡対策チーム

活動メンバー

2022.9.1現在

・皮膚科部医師 4人 
・形成外科部医師 3人
・皮膚・排泄ケア認定看護師 3人
・看護師(褥瘡リンクナース) 77人
・薬剤師 1人
・管理栄養士 2人
・理学療法士 3人
・事務職員 1人

主な活動

・褥瘡リンクナース会議(年10回):ポジショニング大会や弾性ストッキングの履き方演習、症例からDESIGN-R2020の学習、体圧分散寝具の学習等
・褥瘡ラウンドの実施(体圧分散寝具の選択や設定のチェック)と結果報告(月1回)
・褥瘡診療計画書立案率(毎月発表)
・院内発生報告(毎月発表)
・褥瘡カンファレンス1週間に1回症例検討、月1回は褥瘡回診
・褥瘡チーム員をRSTやNSTに参加して、情報共有

活動実績 2021年度

・12月のポジショニング大会の結果は、1位:本館10B、2位:本館11階、3位:南館5階⇒大会から体圧分散寝具の設定ができていないことが判明した。
・今年度は医療関連機器圧迫創傷が増加した。COVID-19患者に対するネーザルハイフローの使用によるものやマスク関係の創傷が増加した。反対に通常の褥瘡は減少傾向であった。          


せん妄・認知症ケアチーム

活動メンバー

2022.9.1現在

・日本精神神経学会専門医・指導医・精神保健指定医 1人
・日本神経学会専門医・内科学会総合内科専門医 1人
・日本認知症学会専門医・指導医 1人
・認知症看護認定看護師 1人
・看護師 1人
・薬剤師 2人
・理学療法士 1人
・管理栄養士 2人
・精神保健福祉士 1人

主な活動

・認知症患者さんや、せん妄を発症された患者さんが落ち着いて入院生活を過ごすことができるよう、病棟・外来看護師などのスタッフとともに看護ケア方法について話し合いを行います。また、ご家族や患者さんを支援いただける方に、本人さんの普段のご様子を伺うとともに、お困りのことについて検討し、患者さん自身への対応方法についてアドバイスするほか、当医療センターの退院支援部門や、他の保健医療機関、地域包括支援センター、福祉事業所などと連携してフォローしています。

・認知症のある方への理解を深めるため、研修会や認知症サポーター養成講座を定期的に実施しています。参加職員は医師、看護師、薬剤師、事務職員など多岐にわたっています。
また、一般の方にも認知症のある方への理解が広まるよう、看護週間において講演等の啓発活動を行っています。

・身体拘束など倫理的な課題について研修会を企画しています。病院全体の知識向上を目指しています。

活動実績 2021年度

年間介入患者数:459人
内訳:加算対象患者さん314人、その他の認知症患者さん77人、せん妄患者さん68人
※加算対象は認知症高齢者日常生活自立度判定Ⅲa、Ⅲb、Ⅳ、M
介入数の多い診療科:循環器内科 呼吸器内科  消化器内科 
介入数の多い疾患:うっ血性心不全、誤嚥性肺炎、胆管炎、大腿骨骨折


倫理コンサルテーションチーム

近年、価値観が多様化する中で治療方針の決定を行うには、十分な倫理的配慮を持って判断するのは難しく、患者さんやご家族、医療従事者の悩みや戸惑いとなる場合が多いです。そのような場合は、個人の努力だけでは解決が困難な状況になりえます。

一方、日常の診療においては、医師・看護師・介護福祉士など全ての医療従事者が、患者さんとご家族の置かれた状況や生活などを考慮して、様々な倫理的問題を解決する必要があります。

そこで、現場に則した倫理を分析・提案し、問題を解決するために、倫理委員会の下部組織として2018年11月に倫理コンサルテーションチームを発足しました。

活動メンバー

2022.9.1現在

・医師 4人
・看護師 3人
・社会福祉士 1人
・事務職員 2人

主な活動

・臨床倫理に関する院内ガイドラインの整備
・各診療現場から倫理コンサルテーションチームに挙げられた倫理的な問題に対し、聞き取り、分析、助言を行い、多職種カンファレンスを開催することにより、関係性を改善し、問題解決の一助となります。その結果医療の質を高めます。
・講演会・研修会を開催し、院内全体の臨床倫理に対する意識を高めます。
・倫理カフェの開催:倫理の問題を気軽に話し合える場の提供

活動実績 2021年度

・定例会議:12回
・倫理コンサルテーション実施:2回(2021年11月25日、2022年1月6日)
・倫理カフェ開催:2回
 1.2021年6月17日(木)「DNAR」(再考) 40名参加
 2.2021年10月7日(木) ①「DNAR」、②「診療拒否」、③「緩和ケア」、④「コロナ禍でのあれこれ」
上記4テーマに分かれて意見交換を行った。51名参加


心不全ケアチーム

活動メンバー

2022.9.1現在

・医師(循環器内科) 4人
・集中ケア認定看護師 1人
・看護師(慢性心不全看護認定看護師・心臓リハビリテーション指導士) 1人
・看護師(心不全療養指導士) 8人
・看護師 2人
・理学療法士(心臓リハビリテーション指導士) 4人
・理学療法士 1人
・管理栄養士 3人
・薬剤師(心不全療養指導士) 2人
・社会福祉士 2人

主な活動

・月2回の心不全カンファレンス
・月1回の心不全に関する研修会
・月1回程度の地域連携として訪問看護師との勉強会
・必要時心不全患者の診療、ケアに関するコンサルテーションを受け対応
・心不全フローを作成し統一したケアの提供と診療
・心不全アラートと和歌山心不全手帳の導入、地域への啓蒙活動

活動実績 2021年度

・令和3年度日赤ルネサンスで「心不全ケアチームを立ちあげて現在までの活動について」を発表