がん放射線治療の第一人者であり、高度医療に取り組んできた平岡院長が、がんについてわかりやすく解説します。ティーカップを片手にお気軽にお読みください。

MRI検査のメリット・デメリット

2019/04/16

前回は、MRI検査の画像を得る仕組みや、診断に有用な部位についてお伝えしました。引き続いて、今回もMRIの話題です。

 

前記事からの繰り返しになりますが、MRIは放射線を使わないため、被ばくせず、子どもや妊娠中の方も安心して受けられる検査です。

 

そのほかにも、このMRIの特長(メリット)がありますので、ぜひ知っていただきたいと思っています。

 

 

MRIならではの大きなメリットと特長

 

CT検査とMRI検査はどちらも体の断面画像を得るためのものですが、画像を得る方法が違います。CTが放射線、MRIが磁気ですね。

 

MRIのほうが縦・横・斜め方向など、自由に3次元画像を作りだすことができます。

自由度という意味では、MRIのほうが優れているんですね。

 

 

もう一つの大きな利点は、MRI検査でのみ撮影できる特殊な画像があることです。

撮影方法を変えることにより、病気の細胞の状態、質が分かる画像が撮れます。

 

特に、がんの診断で有用とされているのが、細胞の水分子の拡散運動の画像です。MRIでしか撮れないこの画像があることで、がん細胞がどこにあるのか分かります。

 

また、造影剤を使わずに、大きな血管や胆管、膵管を撮影できるのも特長の1つです。動脈瘤や動脈硬化など脳内の血管の異常を見るMRA検査(MR血管造影)や、胆道・膵臓の異常を調べるMRCP(MR胆管膵管撮影)検査に利用されています。

 

MRI検査時のデメリット2つ

 

MRI検査の欠点ですが、まず1つ目は、撮影時間がかかることです。

最先端のCT検査はほぼ15分以内に終了しますが、MR検査では30~60分程度かかります。

 

しかも、狭い空間で大きな音も聞こえるため、「耐え難い」と訴える方もいます。

閉所、長時間の不自由、大きな音…苦手な方も多いのですが、検査中はそれをどうしても我慢していただかなければなりません。

 

当センターでは、大きな音を軽減し、リラックスして検査をうけていただけるように、ヘッドホンを装着して、ゆったりさせる効果のある音楽を聞きながら検査を受けていただくなどの工夫をしています。

 

デメリットの2つ目は、磁気を使って画像を得るため、心臓や脳の血管を広げるステント(金属製の管)を留置していたり、人工内耳や一部のペースメーカーを植え込んでいたりなど、体の中に金属がある場合は検査できないことが挙げられます。

 

また、磁気の影響を受ける金属(時計やアクセサリー、クレジットカードなど)を撮影前に体から外す必要もあります。

 

もちろん、これらについては検査の前に必ず説明があり、確認もしています。

 

安心して受けていただき、早期治療に役立てていただきたいと思います。

 

さて、次回も画像診断の話題が続きます。PET検査についてです。

 

詳しくはこちら

日赤和歌山医療センターHP

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