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海外の紛争・災害などに対して、医師や看護師などの職員を派遣し、国境や宗教、人種を超えて人の命と健康、尊厳を守る活動に取り組んでいます。
2021/07/17
前回は、派遣が決まるまでに備えることをお話ししました。今回は、派遣が決まってから準備することを紹介します。
派遣が決まったら準備すること
派遣期間や一人暮らしかどうかなど、その人によって事前準備は様々ですが、下記のようなことが挙げられます。
① 各種情報収集
現地の生活習慣、気候や情勢、自身の業務内容などを確認します。
当然ながら普段の暮らしとは大きく異なる環境で生活することになるので、事前の情報収集は大事です。
例えば、休日ひとつをとっても、日本では土曜と日曜が休日ですが、イスラムの国々では、金曜(と土曜)が休日という違いがあります。
派遣先で日本の家族や友人とテレビ通話しようとすると、日本の週末は、土・日ですが、バングラデシュでは週末が金・土なので、お互いに休みなのは土曜日のみとなります。時差も3時間あるので、うまくタイミングをあわせるのが意外と難しいです。
業務でも、金・土・日の間は仕事が動かないことが多いので、日本とは少し異なったスケジュール感覚が求められます。
派遣前に、派遣先で入手・購入可能な物品を予め確認することで、無駄な荷物を減らすこともできます。
派遣先での生活を考えると、あれもこれも持っていかないといけないような気持ちになるかもしれませんが、持参物は自分一人で持ち運びできるサイズに抑えなければなりません。派遣先や派遣形態によるものの、衣服やスリッパ、洗剤など、持参せずとも現地で調達できる生活用品はたくさんあります。
② 家族、友人への連絡(手段や緊急連絡先の確保)
③ 職場での業務整理や引き継ぎ
④ パスポートの確認(常に有効期間が6ヵ月以上あることが望ましい)
⑤ ビザや国際免許証などの取得
⑥ 現地で使用するクレジットカード、キャッシュカードの作成
⑦ 各種契約の確認(住居、新聞、水道、ガス、電気、通勤定期などの停止や解約)
⑧ 長期間放置できないものの整理や世話の依頼(自家用車、バイク、ペット、観葉植物、冷蔵庫など)
⑨ ワクチン接種、健康診断
⑩ 海外旅行傷害保険加入
⑪ 歯の治療や常備薬の確認
派遣先に持っていく物品については、国際医療救援部に詳細なリストがあります。いつでもお声がけください。
派遣前に受ける必修の安全管理研修(2019年11月16日公開の『安全管理研修の今』)では、「要員派遣の最終目標は、笑顔で職場復帰すること!」と、語られています。
派遣先で精一杯業務に取り組み、笑顔でいつもの職場に帰るために、普段から備えられることを考えていただけたら幸いです。
日本赤十字社和歌山医療センター 国際医療救援部
「和歌山から世界へ」では、様々な国際活動をレポートしていきます。出発式のほかにも、現地での活動、帰国報告会、国際人道法や語学・熱帯医学などの研修風景などをお届けします。乞うご期待!