少し知っておくと役に立つかもしれない、こころに関するおはなしです。目に見えないものであるけれど、わたしたちの心は日々ゆらぎ、動いています。そんなときに思い出してもらえたら、ちょっと楽になるかもしれない内容をお届けします。

こころの隙間と眠気・・・

2019/04/05

身体は疲労しているにも関わらず、なかなか眠らずにスマホをいじっていたり、特に興味があるわけではないテレビ番組をボーッと観続けてしまうことはありませんか?

 

「明日の朝も早いのだからそろそろ眠らなくちゃ」とは思うものの、ついつい夜更かしをしてしまう。このようなことが続けば、睡眠不足で日中身体がだるいことも少なくなく、本人も困っている場合があります。

 

それにも関わらず、早寝することができないのはなぜでしょうか?

眠れないという不眠と同様に、「眠りたくない」不眠も難しい問題なのです。

 

しかし、先日、興味深い記事を目にしました。子どもが夜、布団に入りたがらないのは、満足感が足りないからだというのです。両親ともに働いている家庭が増加する近年、夜になって家族がやっと揃ったと思ったら「もう寝なさい」では寂しすぎる、そんな場合は、短時間でも良いから、家事の手を止めて子どもに向き合い、遊んだり本を読むなどしてしっかりと関わってあげることで安眠すると書かれてありました。

 

それを読んで思わず、「なるほど!」と手を打ちました。これは、身体は疲れているのに眠ることができない大人たちにも似た部分がありそうです。

 

一日働いてクタクタだけど、自分のこころは満たされていない。好きなことを楽しんだり、誰かと温かい会話を囲んだり、ゆったりと自分に向き合ったりして過ごすことによる満足感をまだ得られていない。そんな欠乏感がこころの奥底で「今日をまだ終わらせられない」と叫んでいるのかもしれません。

 

まさに「人はパンのみに生きるに非ず」。『眠りたくない』不眠にお困りの人は、短時間でもしっかりと自分のために過ごすことで、身体だけでなく、こころからも眠りへのGOサインが出るかもしれませんよ。

 

 

(臨床心理士 坂田真穂)

日赤和歌山医療センターHP

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