日赤和歌山医療センターの医師が健康や病気についての情報をお届けするコーナーです。専門医がさまざまなテーマを解説します。みなさんの健康保持にお役立ていただければ幸いです。

冬の感染症③ インフルエンザワクチンと予防

2020/02/12

前回、インフルエンザは、持病をお持ちの方や高齢の方には危険な病気であることをお伝えしました。では、わたしたちがインフルエンザ予防のためにできることは、何があるのでしょうか?

 

インフルエンザワクチンやそのほかの予防法について、古宮 伸洋 感染症内科部副部長に聞いていきます。

 

インフルエンザの予防法・・・ワクチンの接種

インフルエンザの予防法は、3つが確立されています。その中で、代表的なものがワクチンです。いちばん効果の高い予防手段ですので、わたしたちは接種を推奨しています。

 

実は、ワクチンの種類は毎年変わっています。それは、毎年流行するインフルエンザのタイプが異なるためです。インフルエンザの専門家が前のシーズンの間に、来年はどのタイプのインフルエンザが流行るか予測しています。それに沿って、ワクチンのタイプを決めているのです。「今年のワクチンはよく効いた」などといった感想が見られるのはそのためです。

 

インフルエンザの型についてはA型、B型以外に、例えばA型の中でも複数種類、B型にも2種類ほどタイプがあります。理論的には1つのシーズンの間に2回、3回とインフルエンザにかかる可能性もあり得ます。ワクチンを打っていてもです。ただ、ワクチンの接種は基本的には1回です。2回打つことが推奨されていた時代もありましたが、成人されていれば、接種は1回で十分です。

 

 

接種のタイミングですが、ワクチンは打ってすぐに効くわけではなく、効果が出始めるまでに約2週間かかります。インフルエンザが流行するのは、だいたい12月に入ってからですので、流行の少し手前、11月ごろにワクチンを打っていただくのがいちばんです。

 

ただ、ワクチンが予防にいちばん効果的な方法とはいえ、それでも感染を100%予防できるものではありません。「打っていたのに、かかった」という方も残念ですが、毎年多くいらっしゃいます。それでも、わたしたちが接種を推奨するのは、インフルエンザのワクチンを打っておけば、もし、発症しても症状を和らげることができる、重症化を避けられると言われているからです。そのため、高齢の方、持病をお持ちの方には強く接種をオススメします。

 

 

インフルエンザの予防法・・・手洗い

手洗いは、インフルエンザだけでなく他の風邪を起こすようなウイルス、あるいは、下痢を起こすノロウイルスやロタウイルスなどの感染も防ぐことができます。シンプルではありますが、非常に有効な手段です。

 

 

手洗いというと、手のひらだけを洗いがちですが、実は指の間、手の甲、手首、そういったところまで、しっかり洗うことが大切です。それが正しい手洗いといわれるものです。

 

この正しい手洗いをご存知の方は非常に少ないと感じています。感染を防ぐためのしっかりとした手洗いをするには、最低でも30秒かかります。なかなか30秒かけて手洗いをしている方は、少ないのではないでしょうか。でも、それぐらい丁寧に時間をかけて行ってください。

 

もし、水がないとき、時間がないときは、アルコールで手を消毒しましょう。石鹸や水を使ってしっかり手洗いするのと同じ程度の効果があると証明されています。

 

 

インフルエンザの予防法マスク

 

そして、マスクですが、いちばん重要なのは咳や鼻水といった、そういった症状がある方自身がマスクをつけること。マスクを付けて、唾液に含まれているウイルスが外に広がらないようにします。これがいちばん感染の拡大を防ぎます。前回からの繰り返しとなりますが、マスクはコンビニで買えるような一般的なものでも十分に感染予防効果があります。症状に自覚のある方は、ぜひマスクを付け、周りにウイルスを広めないようにしてください。

 

 

次回(2月26日公開予定)は、インフルエンザ以外にも冬場に増えてくる感染症を取り上げます。

 

ノロウイルス、ロタウイルスといった言葉は、新聞やテレビで聞いたことがある方も多いはずです。どんな病気なのか、その予防法はあるのかなど詳しくお話していきます。

 

 

Medeical Information すこやかな毎日のために」では、健康に生活するために、お役に立てそうな情報を、随時 発信していきます。お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

詳しくはこちら

日赤和歌山医療センターHP

Share

この記事を気に入ったならシェアしよう!