筋力をアップしたい、肩や腰の痛みを軽減したい、身体の柔軟性を保ちたい・・・運動機能を維持・向上させ、いつまでも健康な身体でいられる運動やコツをご紹介します。

腰の痛さは、軽減できる?

2022/09/20

多くの人が、今までに一度は『腰痛』を経験したことはあると思います。

家事や仕事で重いものを持ったり、長時間同じ姿勢や動作を繰り返して「腰が痛い」と感じたことはありませんか?

 

なにか作業をすると、腰に負担がかかり、次第に痛みを感じるようになることは、なんとなく理解できると思います。

 

しかし、家事や仕事だけではなく、立つ・歩くといった何気ない動作によって、腰への負担がかかっている場合があります。どのような場合に、立つ・歩くといった動作が腰に負担をかけているのか説明します。

 

腰痛というと、腰にばかり注目してしまいますが、実は股関節が問題になっている場合があります。股関節が硬くなると、股関節の動きを補うために腰を過度に動かしてしまい、その結果、腰に負担がかかります。

 

例えば、股関節の前側が硬くなってしまうと、立っている時に骨盤が前方に引っ張られ、体が前のめりになります。そして、その姿勢で顔を上げようとすると腰を過剰に反ってしまい、腰痛を引き起こします。

逆に、股関節の後ろが硬いと、骨盤が後方に引っ張られ、猫背になって腰痛を引き起こします。

 

歩く時に股関節が硬いと、体を捻って足を動かそうとするため腰に負担がかかり腰痛が生じる場合があります。

 

そのため股関節の柔軟性を維持することは、腰痛の予防につながります。

 

だからと言って、柔らかければ良いというものでもありません。

柔軟性だけではなく、腰の安定性も必要になります。

 

腰を反ったり、曲げたり、捻ったりする動きが多かったり、続いたりすると、腰に負担がかかり、腰まわりの筋肉や骨のストレスとなって、腰痛が生じます。

 

腰が動きすぎないように、腰まわりの筋力を増強させることは、腰の安定性を高め、腰痛の予防につながります。

 

そこで今回は、股関節の柔軟性を保つストレッチと腰まわりの筋力をアップさせるトレーニングを紹介します。

 

ストレッチ

腸腰筋ストレッチ

腰を反ったり丸めたりしないように注意しながら、前の足に体重をかける(1回30秒を目安に、5回繰り返す)。太ももの付け根が伸びていればOK。

 

大腿直筋ストレッチ

足首を持って、腰を反ったり丸めたりしないように注意しながら、前の足に体重をかける(1回30秒を目安に、5回繰り返す)。太ももの前が伸びていればOK。

 

ハムストリングスストレッチ

太ももを抱えてヒザをゆっくりと伸ばす(1回30秒を目安に、5回繰り返す)。太ももの裏が伸びていればOK。

 

トレーニング

四つ這い

アゴを引いて背中をまっすぐにする。腰を反ったり丸めたりしないようにお腹に力を

入れたまま反対の手足を上げる。10秒程度キープして手足を入れ替える(1回10秒を目安に、3回繰り返す)。

 

プランク

肘で上半身を支え、足首を持ち上げる。アゴを引いて背中をまっすぐにする。腰を反ったり、お尻が上に上がらないよう注意(1回10秒を目安に、3回繰り返す)。

無理のない範囲で行い、強い痛みや痺れがある場合は中止しましょう。

 

 

文・・・日本赤十字社和歌山医療センター リハビリテーション科部

詳しくはこちら

日本赤十字社 和歌山医療センター病院サイトはこちら

Share

この記事を気に入ったならシェアしよう!