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病院では医師、看護師、助産師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、診療放射線技師、臨床工学技士などいろいろな専門職が集まり、日々の治療を支えています。患者さんの身体も心もケアできるようにと、日々努めている仲間たちを紹介します。
2019/08/08
日赤和歌山医療センター薬剤部の仕事は調剤だけでなく、病棟での服薬指導、抗がん剤の調製、手術室での薬剤管理、治験、医薬品情報の収集など多岐にわたります。そのほかにも災害発生時には医療救援チームの一員として被災地へ出向くことも。
多忙なイメージのある病院薬剤師について、そのやりがいや、具体的な業務内容などを薬剤部長の阪口勝彦先生に伺っていきます。
前回のインタビューでは、いろいろな業務があること、産休や育休を取得している職員が多いことをお聞きしました。今回はさらに働きやすさやキャリアプランについて伺っていきます。
日赤和歌山医療センター薬剤部の魅力は業務内容が幅広いことでしょうか?
薬局や病院という枠を超えて、国際医療救援などスケールの大きい業務ができます。病院の規模も大きいので、いろいろな診療分野に携われる上、医師や看護師など他の職種からも期待され、任される業務も幅広く、さまざまな経験を積めます。
ただ、それだけではありません。
例えば、当センターは、県内で唯一のがん専門薬剤師研修施設に認定されています。がん治療に関わっていきたいという夢があれば、当センターに入職して研修を受けるのが近道といえます。
がんだけではなく、感染制御専門薬剤師や救急認定薬剤師など多くの資格がありますが、取得のためには認定研修施設で必要な研修を受け、さらに試験に合格しなければいけません。つまり将来、薬剤師として専門性を高めたいと考えているのであれば、そのような資格が取れる病院に就職することで、より効率的に資格を取得できます。スキルアップがしやすいことも病院薬剤師だからこそだと思います。
ただ、スキルアップについてはそれぞれの希望がありますから、当センターでは一人ひとりのビジョンに耳を傾け、目標や目的を持つ人が主体的に動けるようにしています。やる気のある薬剤師の存在は、地域にもメリットとなりますし、本人のモチベーション維持にもつながるからです。
希望をできるだけ聞いてくれる職場ということでしょうか?
自分がやりたいと思っていることができると、人は成長しますし、仕事も続きます。ですから、資格取得もそうですし、学会で発表をしたい、研修を受けたい、研究をしたい、大学院に行きたいなど、個々に目標を持っているのであれば、応援しています。それぞれが任されている日常業務もありますが、産休・育休と同じように皆で助け合っています。
人材を育て、安心して暮らせる地域にしていくことが当センターの役割でもありますし、本人も働きがいを持って活発に動けるほうが確実にレベルアップします。実際にやりたいことを持っている人はものすごく成長するというのを目の当たりにしています。自信がつくからか、人間的にも大きくなりますね。その成長を見るのがわたしの楽しみです。
それぞれが目標に向かって働いているんですね。
他に大切にしていることはありますか?
職場の人間関係で悩まないように、風通しをよくすることですね。日常的に気を配っていますが、何でも相談できるように1年に2回、希望の聞き取りも兼ねて面談をしています。悩みがあるようなら、じっくり時間をかけて聞くようにしています。
「わたしの部屋は、駆け込み寺(笑)」と言っていて、いつ来ても良いと伝えています。実際に、よく来てくれますね。そこで相談や悩み事を聞いています。公私共に相談できる環境があるのは大切ですよね。
それぞれが目標へ向かって進むにしても、ベースとなるのは人間関係だと思っています。人間関係が安定していることが第一で、そこから+αで新しい仕事をしたり、自分のやりたいことを進んでできると思います。でなければ、何も続かないと思っています。そういう想いがあるので、誰もが働きやすい環境づくりを何よりも大切にしています。
これから就職する方々へメッセージをお願いします
病院には多くの方が入院していて、退院するときに「ありがとうございました」と声をかけていただくこともあります。これは病棟業務があるからこそで、わたしはこういった患者さんとの関わりがすごく心の支えになっていると思います。
当センターでは、臨床経験を積みながらキャリアアップでき、産休・育休などの制度も整っています。今回や前回にご紹介してきたような働き方に魅力を感じたら、ぜひ門をたたいてください。
阪口 勝彦(さかぐち かつひこ)
1982年4月入職。2021年3月定年退職。
薬学博士、日本医療薬学会認定・指導薬剤師、日本病院薬剤師会感染専門薬剤師、インフェクションコントロールドクター等
趣味は、ゴルフ、スポーツ観戦(特に、野球、ラグビー)。
好きな言葉は、不易流行(いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと)。
「和歌山で働く 日赤で働く」では、様々な職種のスタッフの働きぶりを紹介しています。
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