海外の紛争・災害などに対して、医師や看護師などの職員を派遣し、国境や宗教、人種を超えて人の命と健康、尊厳を守る活動に取り組んでいます。

WASHって何だと思いますか?

2019/06/15

中学生くらいの英語の授業で「Wash your hands!」というフレーズを習ったという方などは、「Wash=洗う」という単語だと思いますよね。

 

しかし、赤十字の国際救援活動では、Water(水)、Sanitation(衛生設備)、 Hygiene(衛生促進)のことで、具体的には給水・排水・トイレ・廃棄物処理を供給し、衛生状態を改善することです。

 

では、どんな時にWASHが必要か? どうして必要になるのか? 考えてみましょう。

 

ヒントは、災害時や緊急時に何が最初に必要になるか?です。

 

断水した時を想定してください。大きな災害でなくても、最近は、日本でも大雨や大型台風の接近で、断水することもありますね。

 

飲み水、トイレ、洗濯、毎日の生活に、水は欠かすことができません。水やトイレの不足、避難所での生活は衛生状態が保たれにくく、感染症の引き金になります。

 

衛生に関する知識が行きわたっていないと、集団にも影響を及ぼします。

 

そのため、海外で活動する前に衛生に関する研修を受けました。

ドイツ赤十字社の倉庫にあるWASH機材

2013年にドイツ赤十字社が持っているWASHの緊急救援の研修、2014年にインドネシア赤新月社・アジア太平洋国際赤十字・赤新月社連盟主催のWASH研修を受けました。

 

どちらも、どのように水源を確保し、ろ過・浄水を経て飲料水や生活のための水を提供するか、水の保存方法や手洗い方法、手洗い習慣を促進させる啓発教育、ごみ処理、トイレなどの確保を目標としていました。

 

水源の確保から水質の検査やろ過方法などの講義やトイレの組み立てなどは実践があり、課題が与えられてシミュレーションしたり、ロールプレイしたり、実際に小学校の協力を得て地域で健康教育をするなど、幅広い援助方法を学びました。

小学校で洗い場を作り、手洗いを実践しているところ

その後、これまでの派遣現場でWASHの研修成果を活かせた事例を紹介します。

 

2015年に6ヵ月間携わったフィリピンでの保健医療支援事業では、ボランティアとアンケートを行う際、実際に井戸とトイレがどれくらいの距離か、推奨されている人口当たりの井戸の数と現実の違いなど、目で確認でき一歩踏み込んだ調査ができました。

 

2018年、バングラデシュ南部で避難民救援の活動をしたときには、一緒に活動するボランティアに健康教育を行いました。

バングラデシュでボランティアに蚊を媒介する疾患の講習を実施

 

泥水

  ↓

ろ過・浄水

  ↓

泥水をろ過・浄水し、3,000リットル/時間 の飲料水を供給

短期的な医療救援が、長期支援になる時こそ健康状態の改善のため、衛生促進が重要となってきます。

 

これまでの研修や派遣経験を生かして、地域の生活に応じた現実的な支援を行っていきたいと考えています。

 

いろいろな国の参加者と研修や活動をともにすると、視点の違いやお国柄、生活背景が異なり、とても刺激を受けます。

 

また、目指すところは同じで、大きな家族としての赤十字のつながりをいつも感じます。

 

 

「和歌山から世界へ」では、様々な国際活動をレポートしていきます。出発式のほかにも、現地での活動、帰国報告会、国際人道法や語学・熱帯医学などの研修風景などをお届けします。乞うご期待!

 

 

詳しくはこちら

日赤和歌山医療センターHP

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