少し知っておくと役に立つかもしれない、こころに関するおはなしです。目に見えないものであるけれど、わたしたちの心は日々ゆらぎ、動いています。そんなときに思い出してもらえたら、ちょっと楽になるかもしれない内容をお届けします。

それって、ただの癖ですか?

2019/03/01

 

ある会合に出たときのこと、「カタカタカタ」と小さな音がするので、ふと見ると、近くに座っていた男性が貧乏ゆすりをしていました。

 

どうやら、彼の膝が机の脚に当たっていたようです。それを見ながら、「イライラしてるのかな?」と彼の心中を察したのでした。

 

「身体の一部を揺らす」など、それ自体には意味のない一定の動作を繰り返すことを、心理学では『固着行動』と呼びます。

 

この『固着行動』は、フラストレーション下で起こると言われています。

 

どうやら私たち人間は、一定の動きを反復することで気持ちが落ち着く性質をもっているようです。泣き止まない赤ちゃんをあやすとき、私たちは本能的に赤ちゃんを抱いて左右に揺らしますし、かく言う私もリビングに置いたロッキングチェアがお気に入りです。

 

一見、無意味に思える反復運動ですが、それには私たちの気持ちを落ち着かせる働きがあるのです。

 

けれども、この『固着行動』があまりにも多かったり、場をわきまえないで続けると、「落ち着きのない人」というレッテルを貼られたり、周囲との関係に悪影響を及ぼすこともあります。

 

それに、貧乏ゆすりなどを人に見られることは、周りにイライラを見透かされるようで、自分でも気恥ずかしいものです。

 

そのため、仕事中に足を揺すっていたり、ボールペンをくるくるさせたりする自分に気づいたら、いったん席を立ってみたり、深呼吸をしてみてはいかがでしょうか?

 

あるいはストレッチをしたり、コーヒーを淹れてみるのも効果的です。

 

『固着行動』に変わるリラックス、あるいはリフレッシュ方法を取り入れてみると、周囲への印象も随分変わるかもしれませんね。

 

 

 

(臨床心理士 坂田真穂)

 

 

 

日赤和歌山医療センターHP

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