院内で、地域で、色々な活動をしている当センター。 あんなこと、こんなこと、ありました! やりました!!  診察などでご来院いただいているとき、入院治療されているとき、それ以外の時間にも実施したことをご報告していきます。

小児病棟のホスピタルアート

2019/02/22

平成31年(2019年)2月、本館8階小児病棟の個室病室が並ぶ一面に、新しいホスピタルアートが登場しました。

 

この壁面ホスピタルアートは、和歌山信愛女子短期大学保育科2年生の学生10名がゼミナール活動の一環で取り組み、ボランティアで装飾してくれたものです。

 

もともと、この病棟には、スタッフステーションや診察室のある一角に「日赤のもりへ ようこそ」と題したホスピタルアートがあります。地域との連携活動として、病棟ができたときに、和歌山大学教育学部美術専攻の学生たちが、動物たちのユーモラスなイラストをデザインしてビニール製のシートで貼ってくれたものです。

 

また、その並びに、国際ソロプチミスト和歌山(国連の諮問機関であるNGO団体)から寄贈いただいたジャングルと動物をテーマにした木製レリーフもあります。

 

 

これらの壁面装飾は、病気を抱えた子どもたちにとって、入院生活の癒し・楽しみになっています。

 

壁面ホスピタルアートが病棟の一角に集中しているため、廊下の端にあるプレイルームまで広げたいと考えていたところ、今回、信愛女子短大の学生さんらが、既存の「日赤のもり」に関連させて、「くまさん」を主人公に同じビニール製のシートを用いてホスピタルアートを制作くださいました。

 

くまさんが、川や谷などを探検しながら、動物や鳥に出会って友達になり、大きな海へと旅するイメージのイラストになっていますが、隠れたモチーフを探したり、足跡をたどったり、動物たちの目線の先を想像することで、子どもたちが新しい発見をしたり、独自の物語を作って楽しんでもらいたいとの思いが詰まっています。

 

 

制作に携わった学生らは、「みんなの知っていそうな動物の中からキャラクターを考えたり、物語に沿った構図や見やすさを工夫したり、みんなでアイデアを出し合いました」「みんなと協力しての制作は楽しかったけど、実際のドアのサイズを小さく縮小してデザインし、プロジェクターで元のサイズに映写したものをシートに転写したり、大きなシートを切って貼り付けるのは大変でした」と振り返ります。

 

 

4~5歳の患者さんは、シートを貼り付ける作業を一緒にして「この足跡は、ぼくが貼ったの」と嬉しそうだったと、病棟保育士から制作秘話も耳にしました。

 

ご指導いただいた和歌山信愛女子短期大学 保育科の野村先生は、「最初の場面から比べて、次第にキャラクターに動きが出てきたり、川や植物などの背景も工夫できるようになったり、学生もこの制作を通じて成長できたと感じています。見る人には、こちらが意図した枠にとらわれず、広く空想を羽ばたかせて楽しんでもらいたい」と語られていました。

 

今後も、病気を抱え、病気と闘う子どもたちに、癒し・優しさ・勇気を感じてもらえる入院環境を提供していきたいと考えています。

 

また、当センターでは、この活動だけでなく、庭、患者図書室、飲食・談話スペースなど院内各所で療養環境の整備・向上に取り組んでいます。

 

 

 

活動レポートでは、様々な活動のご報告、裏話などをお届けします。次回も、お楽しみに!

 

 

 

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