病院では医師、看護師、助産師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、診療放射線技師、臨床工学技士などいろいろな専門職が集まり、日々の治療を支えています。患者さんの身体も心もケアできるようにと、日々努めている仲間たちを紹介します。

薬剤部長インタビュー「病院薬剤師のやりがい」

2019/07/24

日赤和歌山医療センター薬剤部の仕事は、調剤だけでなく、病棟での服薬指導、抗がん剤の調製、手術室での薬剤管理、治験、医薬品情報の収集など多岐にわたります。加えて、災害発生時には医療救援チームの一員として被災地へ出向くことも。

多忙なイメージのある病院薬剤師ついて、そのやりがいや、具体的な業務内容などを薬剤部長の阪口勝彦先生に伺っていきます。

 

 

 

日赤和歌山医療センター薬剤部の所属人数を教えてください

現在(2019年5月)は51人で、その内6人が産休・育休を取得中です。

 

産休・育休取得者が全体の1割を超えているのですね

本人の希望に合わせて取れている状況です。実は、以前はここまで取れていなかったのですが、5年前に院外処方に切り替わった際、薬剤師の数を減らさずに体制を継続したので、現場の人員を充実させることができました。とはいえ、現場にまったく影響がないわけではありませんが、皆が理解してカバーし合い、頑張ってくれています。

 

 

薬剤部の業務にはどんなものがありますか

詳しくは、ホームページの薬剤部紹介ページをご覧ください。当センターならではの業務といえば、やはり災害救援でしょうか。東日本大震災や熊本地震でも薬剤師が活躍しましたし、日本だけにとどまらず海外にも派遣しています。災害医療チームの一員として薬剤師も入るのですが、いずれも高い評価をいただいています。日本赤十字社は率先して国内外の被災地や紛争地に職員を派遣して医療救援を行っていますので、その一環ですね。

 

そのほか特徴的なものといえば、すべての病棟に薬剤師を一人ずつ常駐させていること。患者さんに薬の説明をするだけでなく、医師や看護師からの質問に対応したり、医師の業務のサポートをしたりしています。

 

そして手術室ですね。全国的にも珍しいのですが、2014年から手術室にも薬剤師を常駐させています。麻薬の管理や調製、ミキシングなどをその場で行い、麻酔科医や手術に携わる看護師のサポートに当たっています。人員は要りますが、医師、看護師、薬剤師、それぞれが専門性を発揮し補完し合うので、安全性をより高められるなど、非常に有用な取り組みだと思っています。

 

 

そのほか、抗がん剤を投与する通院治療センターに常駐しています。より安全性の高い抗がん剤治療を行うため、副作用のチェックをしたり、患者さんの相談事や悩みを聞きながら、いつも患者さんに寄り添っています。

 

薬を調剤したり、服薬指導を行うだけでなく、医師や看護師、そして患者さんを直接サポートする業務にも力を注いでいることが当センター薬剤部の特徴といえると思います。

 

 

「チーム医療」が重要視されていますが、薬剤師もチームに入っていますか?

がん化学療法、感染制御・抗菌薬適正使用支援、緩和医療、栄養サポートなどいろいろなチームがありますが、そのすべてに薬剤師が入っています。例えば、抗菌薬適正使用支援チームでは、薬剤師が入院患者の抗菌薬のチェックをして適正に使用されているかをチームで検討し、必要があれば、主治医に連絡して薬の変更などを提案します。

 

 

地域医療連携にも薬剤師は関わっていますか?

もちろんです。これも重要な業務ですね。一つ例を挙げると、「和歌山地域吸入療法ネットワーク」は、当センター呼吸器内科の医師と薬剤師が共同して立ち上げました。吸入療法は吸入薬が正しく吸入されなければ治療効果が低下しますが、調査したところ、病院や医師、薬剤師ごとに吸入指導にばらつきがあることが判りました。そこで、その問題を解消するため、県内の他病院と連携して、吸入指導時に使うチェック表を統一し、県内どこでも同じ吸入指導を受けられるようにしました。

 

地域の医療の質の向上に積極的に取り組んでいるという点で、地域を牽引する中核的な病院の1つといえると思います。

 

 

お話を伺ってきて、日赤和歌山医療センター薬剤部が幅広く取り組まれていることが分かりました。

次回は、働きやすさを感じてもらえる職場環境の取り組みとキャリアアップについて伺っていきます。

 

阪口 勝彦(さかぐち かつひこ)

1982年4月入職。2021年3月定年退職。

薬学博士、日本医療薬学会認定・指導薬剤師、日本病院薬剤師会感染専門薬剤師、インフェクションコントロールドクター等。

趣味は、ゴルフ、スポーツ観戦(特に、野球、ラグビー)。

好きな言葉は、不易流行(いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと)。

詳しくはこちら

日本赤十字社 和歌山医療センター病院サイトはこちら

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