病棟部門
複数の診療科で構成した混合病棟を基本としています。
それぞれの病棟に、主な診療科を掲載しています。
南館
本館
南館2階病棟
主な診療科(呼吸器内科、呼吸器外科、皮膚科、整形外科、感染症内科)
呼吸器内科では、肺がん・COPD(慢性閉塞性肺疾患)・喘息などの疾患に、抗がん剤治療・薬物療法・放射線療法を行います。呼吸器外科は肺がん・気胸などの手術・皮膚科は蜂窩織炎や慢性皮膚疾患の薬物治療を行っています。
ほかの病棟との違いは、1類感染症病床・2類感染症病床があることです。1類感染症は、エボラ出血熱・ペスト・ラッサ熱など感染力が非常に強く、適切な対応を行わなければ感染が拡大し、甚大な被害をもたらす感染症です。患者さんの受け入れをいつでも安全に行えるよう、移動ルートの確認・防護服を着用しての患者さんへの対応・汚染物の処理などの訓練を行っています。
2類感染症病床には、結核・麻疹・水痘など感染力の強い疾患の治療のための患者さんが入院されます。当病棟では入院される約半数が75歳以上の高齢患者さんです。感染病床も高齢患者さんが多く、環境面からせん妄や認知機能の低下を最小限にし、患者さんにとって何が一番かを考え、常に寄り添った看護ケアの提供を目指しています。
勉強会や倫理カンファレンスを行うことで、日々の看護を振り返り、次の看護につなげています。医師や薬剤師などとも協働し、患者さんの最善なケアができるよう日々努力しています。多職種で協力し、チーム一丸となって、よりよい医療を提供できるよう取り組んでいます。
南館6階病棟
主な診療科(消化器外科、消化器内科、腎臓内科)
看護ケア
消化器外科:手術の観察、人工肛門の管理、食事支援
消化器内科:内視鏡検査の観察や異常の早期発見
腎臓 内科:腹膜透析、シャント管理支援
患者さんやご家族が疾病を抱えながら、社会生活が送れるように指導や支援を行っています。また、皮膚・排泄ケア認定看護師やがん性疼痛看護認定看護師、他職種とともに連携を図り、日々の看護ケアについて意見を出し合いながら、毎日カンファレンスで話し合い、安心して治療が受けられる環境づくりにスタッフが一丸となって取り組んでいます。
南館7階病棟
主な診療科(泌尿器科、腎臓内科、外科)
泌尿器科では、前立腺肥大症、前立腺がん、膀胱がんなどの手術、化学療法、放射線療法を受けられる患者さん、腎臓内科では腎不全によりシャント造設、透析導入、腹膜透析を導入される患者さん、外科では、胆石、虫垂炎、イレウスなどの手術を受けられる患者さんが入院されています。
手術でストーマを造設された患者さんや、腹膜透析を導入された患者さんは、退院後、自己管理が必要となるため、入院中からパウチ交換や腹膜透析の管理方法の指導を行っています。また、退院後の支援も必要となるため、医師、看護師、退院支援専門看護師、社会福祉士、訪問看護師、ケアマネージャーを含め他職種カンファレンスを行い、継続した関わりができるように努めています。
南館7階病棟は混合病棟であるため、各科によってさまざまな処置があります。そのため、間違いや事故が起きないように安全第一に努めています。
南館8階病棟(無菌室あり)
主な診療科(血液内科、糖尿病・内分泌内科、歯科口腔外科)
血液内科では、主に白血病や悪性リンパ腫の患者さんが入院されており、化学療法や造血幹細胞移植を行っています。病棟には無菌室(クリーンルーム)と呼ばれる部屋もあり、抗がん剤治療により易感染状態となった患者さんが入られます。感染予防が大切になるので、無菌室での生活援助や感染予防のための看護を行っています。
糖尿病・内分泌内科では、主に糖尿病の患者さんに対して、薬物治療・食事療法・運動療法を行っています。患者さん自身が疾患の理解を深めて、糖尿病と上手く付き合っていけるよう、糖尿病教室も行っています。また、患者さんが退院されてからも治療を続けていけるよう、インスリンの自己注射や血糖測定の手技の獲得を目指してサポートしています。
職場風土は、スタッフ同士よくコミュニケーションをとり、何でも相談し合える雰囲気の病棟です。化学療法や輸血療法、がん看護に退院支援など難しく悩むことも多いですが、患者さんとのかかわりから様々な経験ができ、看護師としてもスキルアップできる病棟です。
南館9階病棟
主な診療科(耳鼻咽喉科・頭頸部外科、呼吸器内科、呼吸器外科)
南館9階病棟は、急性期から慢性期、終末期の患者さんが入院しており、治療は、手術・化学療法・放射線療法と多岐にわたります。
★呼吸器内科・呼吸器外科
呼吸器内科は、薬物治療が中心となる疾患、たとえば、肺がん・肺炎・気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患・間質性肺炎です。肺がんの患者さんでは、抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療が多いです。
呼吸器外科は、手術を要する疾患、たとえば、手術適用のある肺がんや気胸などの急性期です。手術後の経過に応じて、抗がん剤治療(化学療法)を外科で行う場合もあります。
看護師は、胸腔ドレーンの管理や吸引、酸素吸入療法、人工呼吸器の管理、抗がん剤管理のスキルが必要となります。
★耳鼻咽喉科・頭頸部外科
甲状腺がんや咽頭がん・喉頭がん・歯肉がん・舌がんと悪性疾患の方が多いです。
また、中耳炎・顔面神経麻痺・突発性難聴・扁桃炎などの患者さんも入院しています。
耳鼻科の患者さんは疾患や治療により、「聴く」「食べる」「話す」「嗅ぐ」など、生活するうえで必要な機能が障害されます。
私たちは多職種と協働して、患者さんの身体的・精神的・社会的苦痛に対して常に寄り添い、入院中だけでなく、退院後も患者さんや家族が安心して療養生活を送ることや、社会的役割を果たせるよう出来るよう支援しています。また、もしものときにどのような医療やケアを望むのかを知り、多職種と共有し、患者さんやご家族の病気に対する思いを大切に看護しています。
南館10階病棟
主な診療科(婦人科、整形外科、眼科)
〈婦人科〉
手術を受ける患者さんや、抗がん剤治療を受ける患者さんの看護、終末期看護、医師の診察介助などを行っています。
主な疾患…卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮脱
〈整形外科〉
整形外科は、運動器に関わる組織の疾病・外傷を対象とし、機能的な改善という視点を持って、その診断と治療を行います。私たちは、日常生活動作の向上のために、患者さんが安心して治療を受け、早期回復できるように心身をサポートしています。
主な疾患…大腿骨頚部骨折、変形性膝関節症、腰部脊柱管狭窄症、頚髄損傷
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CPM(持続的他動運動) |
創外固定・牽引 |
〈眼科〉
眼科患者さんの点眼指導では、術後点眼が必要な患者さんが多いため、清潔に行えているか確認しています。
眼科診察では、レンズや眼圧等異常がないか診察しています。
〈他職種カンファレンス〉
退院支援カンファレンス:退院支援が必要な患者さんに、入院前から退院後の生活を見据えて退院支援部門の社会福祉士と情報を共有し、退院後も患者さんが安心して生活が送れるように支援しています。
PCT(緩和ケアチーム)カンファレンス:がんと診断された患者さんで、その人らしい生活が送れるよう緩和ケアチームとともに患者さんの情報を共有し、意思決定支援やがん療養における苦痛を緩和しています。
南館13階病棟(緩和ケア病棟)
■緩和ケア病棟は、がんそのものに対する治療が目的ではなく、がんに伴う痛みや不安など、患者さんやそのご家族が抱える苦痛・苦悩を和らげるための病棟です。
■静かで落ち着いた雰囲気のなか、病室は全室個室(無料・有料)で、自宅と病院の中間のような環境づくりを心がけています。
■緩和ケア病棟の愛称である「ひなげし」の花言葉“いたわり”“思いやり”の心を大切に、患者さんやご家族の思いに寄り添い、その人らしく穏やかに過ごせるように、多職種で連携しながら支援しています。
■入院で苦痛が和らげば、患者さんやご家族の意向を確認し、住み慣れたご自宅と緩和ケア病棟を行き来できるように地域の医療機関と連携をとり、患者さんの生活の場を“点”ではなく“線”で支えていきます。
本館7階B病棟
主な診療科(脳神経外科、脳神経内科、眼科、混合)
脳神経外科では脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・外傷などで手術を行う患者さん、脳神経内科ではパーキンソン病・てんかんなど内科治療を行う患者さんを受け入れています。
眼科では白内障・緑内障・網膜剥離などの患者さんを受け入れています。
視力障害のある患者さんが安心して手術が受けられるように環境を整えています。
退院後に患者さんに応じた方法で点眼ができるように、患者さんと相談しながら点眼指導を行っています。
混合病棟なので、複数の診療科の患者さんを受け入れています。
私たちの病棟では、疾患により意識障害や麻痺のある患者さんが入院されます。
患者さんの安全を守り、患者さん「一人ひとりの、その人らしさ」を少しでも取り戻せるように、日々やりがいを感じながら看護を行っています。
本館8階A病棟(産科、女性病棟)
主な診療科(産科、婦人科)
地域周産期母子医療センターの認定を受け、NICUをはじめ、多職種と連携して母子に寄り添い安心・安全で質の高い看護を提供できるように努めています。アドバンス助産師(技術、知識を有していると認定を受けた助産師)を含め、経験豊かな助産師が多数おり、院内助産も開設していますのでハイリスク妊娠や分娩だけでなく、自然な出産にも対応しています。LDR(陣痛・分娩・回復一体型個室・有料)も完備しフリースタイル分娩も可能で、ご主人だけでなく子どもさんや他のご家族も立ち会うことができます。また、不妊症認定看護師によるメール相談も行っており、不妊治療を行う中で仕事との両立、パートナーとの関係性を含めた女性のライフサイクルに応じた支援を行っていきます。そして、婦人科良性疾患の患者さんに対しても信頼関係を築き、安心して入院し治療ができるように努めています。
助産師は、お産に関する様々な取り組みを行っています。
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本館8階B病棟(小児病棟)
主な診療科(小児科、小児外科、乳腺外科、婦人科)
小児科・小児外科を中心とした15歳までのあらゆる診療科の子どもたちの入院受け入れを行っています。
子どもたちの成長・発達に合った関わりを持ち、子どもたちとご家族の気持ちに寄り添った看護を目指しています。
医師・薬剤師・管理栄養士・退院支援担当看護師・社会福祉士・臨床心理士・NICU・GCUなど院内外の他部門・チームや多職種の皆さんと連携・協働し、在宅支援や継続看護、そして虐待対応にも取り組んでいます。
乳腺外科・婦人科の患者さんは、主に手術や化学療法目的で入院されます。看護師だけでなく医師・薬剤師・理学療法士などと連携し、安全で安心して治療が受けられるように努めています。
病棟保育士・院内学級と協力しながら、入院生活に楽しさと癒しを少しでも提供できるように、七夕・夏祭り・ハロウィン・クリスマスなど季節のイベントを開催しています。
本館9階A病棟
主な診療科(循環器内科・心臓血管外科・呼吸器内科)
患者さんが希望する療養生活が送れるよう、日々カンファレンスで話し合っています。受け持ち看護師だけでなく、病棟のスタッフ全体で患者さんの問題に取り組めるように、意見を出し合っています。
入退院を繰り返す患者さんも少なくないため、セルフケアができるように支援しています。 病棟で配布しているパンフレットです。患者さん個々に合わせて指導しています。 |
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集合教育の様子です。
医師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、看護師がそれぞれ担当しており、患者さんがご自身の疾患の理解を深め、退院後も治療や管理を継続できるよう支援しています。
急変対応のシミュレーションをしています。
この日は循環器医師も参加しました。急変時に協力して対応できるように取り組んでいます。
スタッフは若手看護師が多いです。また、ママさん・パパさん看護師も7人在籍し、ICUや救急外来勤務経験やがん看護に携わっていたなど様々な経験を持っているスタッフがいます。
それぞれの意見や考えを尊重し、協力しながら、患者さんの問題に取り組み、個々のスキルアップにも繋がるような環境を目指しています。
本館9階B病棟
主な診療科(脳神経外科、脳神経内科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、乳腺外科)
手術を受けられる患者さんが、安心して手術が受けられ、術後も早期回復をめざし、支援しています。また、日常生活援助やリハビリテーション、退院支援など理学療法士や管理栄養士、社会福祉士と協働し、安全な療養環境の提供につなげています。患者さんの小さな変化に気づき、可能性を引き出して回復する姿を患者さんやご家族とともに喜び、支える病棟です。
多職種カンファレンスの様子
理学療法士や退院支援看護師、社会福祉士と連携を図り、よりよい生活のため多職種カンファレンスやリハビリカンファレンスを行っています。
院内デイケアの様子
残存機能をできる限り維持できるよう作業療法士とともに取り組んでいます。患者さんの笑顔やコミュニケーションが増えています。
本館10階A病棟
主な診療科(循環器内科、心臓血管外科、整形外科、泌尿器科)
複数の診療科が混在しているために、看護の知識の幅も幅広く求められます。
様々な経験や勉強会などを通して看護師としてスキルアップできる病棟です。
手術や検査、薬物療法、緊急入院など慌ただしい一面もありますが、患者さんとの時間を大切にするよう心がけています。
また、機能障害などにより日常生活援助を必要とする患者さんも多く、医師や理学療法士、作業療法士、薬剤師、社会福祉士などの多職種と協同・連携しながら患者さんの早期社会復帰に取り組んでいます。
看護提供方式は、DPNS(看護師が二人一組となり、お互いをパートナーとして尊重しあい、パートナーシップを発揮しながら患者さんのケアを行う)を取り入れており、相談しながら患者さんに最良のケアが提供できるように努めています。
DPNS方式で看護の提供をすることで新人看護師も患者さんへの看護を安全に、安心して実践できます。
様々な経験を積み、自らの看護を振り返りながら日々自己研鑽に励んでいます。
本館10階B病棟
主な診療科(消化器内科、外科、形成外科)
消化器内科では、内視鏡での検査や治療が多く、緊急で行われることも多いです。
消化器外科では、食道・胃・胆のう・膵臓・大腸など、各消化管の悪性疾患だけでなく、良性疾患の手術も多く、ほとんどが内視鏡手術(腹腔鏡・胸腔鏡)、ロボット支援手術で行われています。
形成外科では、熱傷・褥瘡・顔面の骨折などの手術が多く、安心して治療を受けていただけるように日常生活の援助・ケアを行っています。
各科ともにがん患者さんが多く、長期的な看護が必要となる場合が多いため、入院時から退院を見据えた関わりを行っています。その際には、「患者さんのQОL(生活の質)」と「その人らしく」を大切に、患者さんをとりまくご家族を含めた関わりを心がけています。また、看護師のみならず、医師・薬剤師・理学療法士・管理栄養士・社会福祉士など多職種チームでサポートを行い、スムーズな在宅療養への移行とセルフケアが継続できるように取り組んでいます。
皮膚・排泄ケア認定看護師とともに、ストーマケアの実施や指導を行っています。
DPNSのパートナー看護師が、がん看護専門看護師と相談し、がん患者さんの意思決定に必要な情報を共有したり、症状コントロールの方法を検討したりしています。
本館11階病棟(特別室病棟)
本館11階は、24床全室個室(個室18床・特別室A1床・特別室B5床)の混合病棟です。
病棟には専用の屋上庭園があり、色とりどりの季節に合わせた花々が植えられており、眺めも良いことから、車いすやベッドでの庭園散歩は患者さんだけでなくご家族の気分転換の一助となっています。
また、セキュリティ面では、病棟の入口は病棟スタッフによる開錠を行っており、静かな環境で安心して療養生活を送っていただけるよう配慮しています。
本館11階は約20診療科を受け入れており、手術や検査、化学療法の予定入院以外に緊急入院も少なくありません。
多診療科を受け入れ、さまざまな治療に対応するため、診療各科の疾患や看護についての勉強会や患者さんへの接遇についての学習会を行い、スタッフ同士で情報共有を行いながら、安心・安全で質の高いケアが提供できるよう取り組んでいます。