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特定看護師


特定看護師(特定行為に係る看護師の研修を修了した看護師)

特定行為とは…
診療の補助のうち、高度かつ専門的な知識および技能が必要とされる行為のことを示します。

特定看護師とは…
厚生労働省「特定行為に係る看護師の研修」を修了した看護師のことを示します。
特定看護師がケアにあたることで、患者さんの状態を見極め、タイムリーな対応が可能となります。

当医療センターにはこの研修を修了し、高い判断力と技術を兼ね備えて診療の補助をおこなっている特定看護師が活動しています。

当医療センターの特定行為研修修了区分

2024(令和6)年4月現在

呼吸器(気道確保に係るもの)関連  1名
呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 2名
創傷管理関連 3名
動脈血液ガス分析関連  1名
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連   10名
感染に係る薬剤投与関連    2名
血糖コントロールに係る薬剤投与関連     2名
循環動態に係る薬剤投与関連  3名
救急領域パッケージ   8名
術中麻酔管理領域パッケージ    1名
創部ドレーン管理関連 1名

※ 23名の特定看護師が在籍(重複区分修了者あり)

 

特定看護師は看護の視点を忘れず、患者さんに寄り添うことをモットーとしています‼


医学の思考プロセスに触れ、患者さんの安全を守るための臨床判断や手技を鍛錬し、これらを患者さんに寄り添う看護に応用したいと考えます。
看護の視点と医学の視点を合わせ持った看護師が患者さんの安心と安全のために活動しています‼


特定看護師活動紹介

特定行為実践活動の実際

術中麻酔管理領域パッケージ研修修了 手術センター 宮﨑理恵

特定行為研修を受講し実践を繰り返すことにより、臨床推論、フィジカルアセスメント(状態判断)能力がつき、医師や多職種チームとより専門性の高い情報共有・連携・協働ができるようになってきています。また、医師の思考過程を理解した麻酔管理の知識を持つことで、麻酔科医師と議論し、目標設定と必要なモニタリングを行いながら、繰り返し全身状態の評価を行うことによって、手術患者さんの異常の早期発見と早期介入、周術期合併症を減らすことを目指して活動しています。


手術室看護師とミニカンファレンスを持ち、麻酔プランと看護計画を共有し、多角的にリスク評価を行っています。麻酔医と看護師の橋渡し的役割も目指しています。



マスク換気、挿管チューブ位置調整

腹腔鏡下手術では気腹後横隔膜上昇によりチューブが深くなります。
患者さん自身の肺の状態と術式をアセスメントし調整します。

 



橈骨動脈ライン確保

医師の視点では術式・手術体位で穿刺部位を選定していますが、それに加え、患者さんの利き手や職業を考え、部位を選定しています。



呼吸器設定変更・人工呼吸器からの離脱

血液ガス結果を評価し、換気回数の変更や呼吸器モード変更を麻酔医に提案し実施しています。

 


血糖コントロールに係る薬剤投与関連研修修了 看護部 川俣美智子

特定看護師が血糖値の良し悪しを医師とともに検討し、インスリン量を調整しています。仕事や家庭の事情、年齢的な問題から時間通りに注射が打てないなど、治療を継続することが困難なケースも増えています。こうした生活状況をしっかりと聞き取りさせていただき、個別性や患者背景に合わせて血糖コントロールが良好に行えるよう生活指導を行っています。


インスリン調整

血糖推移を確認し、食事量や糖尿病以外の疾患の治療(抗がん剤やステロイド等)感染症の有無や術後など血糖変動を引き起こしている原因を検討します。血糖目標値をあらかじめ医師と相談しインスリン量を調整します。

 



血糖コントロールの改善への支援

外来診療時間内で医師にじっくり話を聞くことは難しく、特定看護師がゆっくりと患者さんの話を伺うことで患者さんの本心を確認し、患者さんの気持ちや意図、生活に合わせた血糖コントロールの改善を目指して活動しています。