ホーム  >  看護部  >  看護部の特色と取り組み  >  専門・認定看護師

専門・認定看護師


専門・認定看護師とは

専門看護師とは

「専門看護師」とは、日本看護協会の専門看護師認定審査に合格し、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有することを認められた看護師のことですその役割は、以下の6つです。

  • 実践:個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
  • 相談:看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
  • 調整:必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
  • 倫理調整:個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。
  • 教育:看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。
  • 研究:専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。

認定看護師とは

「認定看護師」とは、日本看護協会の認定看護師認定審査に合格し、ある特定の看護分野において熟達した看護技術と知識を有している看護師です。その役割は以下の3つです。

  • 実践:個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。
  • 指導:看護実践を通して看護職に対し指導を行う。
  • 相談:看護職に対しコンサルテーションを行う。

専門・認定看護師一覧

当医療センターには、専門看護師3分野4名、認定看護師が19分野33名が活動しています。

2024(平成6)年4月1日現在

分野 種別 所属数
専門看護師  がん看護 2名
  精神看護 1名
  在宅看護 1名
 合計 3分野 4名
 
認定看護師 救急看護 5名
  集中ケア 2名
  クリティカルケア 1名
  皮膚・排泄ケア 5名
  感染管理 4名
  手術看護 2名
  脳卒中リハビリテーション看護 1名
  脳卒中看護 1名
  新生児集中ケア 1名
  緩和ケア 1名
  乳がん看護 2名
  がん性疼痛看護 1名
  透析看護 1名
  認知症看護 1名
  不妊症看護 1名
  心不全看護 1名
  慢性呼吸器疾患看護 1名
  がん放射線療法看護 1名
  がん薬物療法看護 1名
合計 19分野 33名

 


がん看護専門看護師

がん看護専門看護師は、水準の高い看護を効率よく行うため、特に、がんに関連する技術と知識を深め、がん患者さんやそのご家族が抱える問題を広い視野で総合的に捉えて判断する力や卓越した看護を実践できる力を併せ持つと日本看護協会から認められ、施設全体や地域のがん看護の質の向上に努める看護師のことを称します。


当医療センターには、2名のがん看護専門看護師が在籍しています。がんセンターでの活動を中心に、診断期から看取りまでのすべてのがんの病期の患者さんやご家族に専門性をもった看護の提供しています.また、入院・外来を問わず、各部署の看護師をはじめとした医療従事者と連携し、すべての患者さんに必要な看護の提供ができるように取り組んでいます。

私たちの使命

がんという疾患を抱えながら、「生活する1人のひと」として、自分らしさを大切にしながら人生を歩まれる患者さんの横をいつ、どんなときも、ともに歩む存在であり続けたい。
そんな思いで日々、看護にあたっています。


在宅看護専門看護師

戸石 未央

在宅看護専門看護師(Certified Nurse Specialist in Home Care Nursing)とは

・訪問看護ステーションや病院の退院支援部門・行政機関・教育機関・地方議会などの様々な場所で、地域の人々の生活・生命の質向上をめざして活動しています。
・地域全体を見渡し、どのような支援が必要なのかを考え、訪問看護師の育成、在宅ケアに関わる多職種協働の推進、新たな資源の開発に取り組んでいます。

当医療センターでは、主に「入退院支援・外来療養支援」を実践するとともに、和歌山の地域包括ケアシステムにおける院内外の関係職種とのケア継続、看護の質向上にむけて活動しています。

主な活動内容

・子どもから高齢者を対象に治療・ケアの選択や療養場所の移行に向けた意思決定支援、地域のネットワーク構築
・院内外の入退院支援チームや外来療養支援チームにおける連携・調整
・認知症・がん末期・心身障害児等のケースの療養場所や治療の選択における倫理調整
・入退院支援や療養場所の意思決定支援・入退院支援システムに関する院内外の関係者からの相談
・入退院支援・外来療養支援、意思決定、看護倫理等に関する院内外、看護学生への教育
・入退院支援や外来療養支援、継続看護に関する研究、入退院支援の事例研究

これらの活動を通して、人々が、住み慣れた場所で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの充実と地域共生社会の実現をめざすべく、地域の中のリソースの1つとして急性期病院の看護が提供できるよう取り組んでいます。


救急看護認定看護師

救急看護認定看護師は、患者さんの病態の緊急度・重症度を判断し、また、少ない情報から患者さんの状態をアセスメントし、急激な状態の変化に即応した看護援助を行い、患者さんの発症・受傷時から社会復帰まで見据えた看護を行っています。

現在、救急看護認定看護師は、看護管理室、救急外来、集中治療室、一般病棟に在籍し、各場面で患者さん・ご家族に対して、身体的・心理的サポートなど、最適なケアを実践できるように努めています。


主な活動

院内トリアージの教育・指導、院内で発生した急変事例の振り返り、各部署で実施される急変対応シミュレーション、事例検討に参加し、救急看護のレベルアップに取り組んでいます。

現任教育では、急変対応や気管挿管介助などの研修、フィジカルアセスメント・急変対応リンクナース研修などの企画・運営も行っています。また、救護班研修を通して、災害時に対応できる看護師の育成にも携わっています。

Rapid Response System(RRS)のメンバーとしても活動しており、院内心停止になる前に早期に患者の急変に気付き、症状増悪の早期認知と治療介入ができるように医師や他分野の認定看護師とともに活動しています。


集中ケア認定看護師・クリティカル認定看護師

集中ケア認定看護師・クリティカルケア認定看護師は、「全身管理のスペシャリスト」としてICU・HCUに入院している患者さんだけでなく、救急で来院された患者さん、一般病棟に入院している重篤な患者さん、急性期・術後・慢性疾患の急性増悪など、様々な重篤な患者さんに対し、病態の変化を予測し、更なる重篤化の回避や二次的合併症の予防・早期回復を目指し、看護を行っています。


主な活動

  • ・RST(呼吸サポートチーム)、RRT(Rapid Response team)、心臓リハビリテーションチームの一員として、他職種と協働しながら患者さんに合ったケアを提供しています。
  • ・心臓リハビリテーションチームの一員として、多職種と連携しながら、患者さんが1日でも早く社会復帰できるようにケアしています。
  • ・院内外において、フィジカルアセスメントなどの研修を企画・実施し、看護実践能力の向上を目指しています。

皮膚・排泄ケア認定看護師

創傷・ストーマ・失禁などによって生じる問題に対し、専門的な知識や技術を用いて適切なケアの提供を行う看護師です。
褥瘡(床ずれ)などの創傷の管理、ストーマを造設した患者さんのケア、排尿・排便障害やそれに伴う皮膚トラブルのお悩みについて、日常生活上の工夫や手当の方法を一緒に考えていきます。


主な活動

  • ・褥瘡(床ずれ)・皮膚潰瘍・瘻孔など、創傷の治癒を促すために、様々な医療従事者と相談しながらケアを検討し実施しています。
  • ・ストーマの手術を受ける患者さんが安心して社会復帰できるよう、ストーマ装具を用いた管理方法やスキンケア、心理的ケアを提供しています。
  • ・退院後は、ストーマ外来でストーマに関する相談を受けています。
  • ・尿・便もれによる皮膚トラブルの予防やスキンケアの実践を行っています。
  • ・尿・便もれ改善のための指導など、尿・便失禁対策を行っています。

感染管理認定看護師

患者さんやご家族、職員など病院に関係するすべての方々を、感染から守ることを目標に、他職種と協働しながら、日々、活動をしています。


主な活動

  • ・耐性菌等検出時の対応
  • ・環境ラウンドの実施
  • ・医療関連感染に対する調査の実施
  • ・針刺し・粘膜曝露後事例の対応
  • ・リンクスタッフ等への教育
  • ・感染対策に関する院内研修会の実施
  • ・感染対策に関する相談対応
  • ・感染対策に関するマニュアルの整備
  • ・感染対策に関する他施設との連携

手術看護認定看護師

手術を受けるということは、患者さんの人生の中でも大きなイベントであり、数少ない危機的体験です。患者さんの緊張が最もピークになる手術当日、手術室でずっと寄り添うことができるのは手術室看護師だけです。

不安と緊張を抱えた患者さんに手術看護認定看護師は、手術侵襲の低減と回復促進を目指し、手術決定から回復期の周術期を視野に入れ、熟練した水準の高い看護実践・専門的ケアを提供しています。


現在は、手術室の中だけに留まらず、患者サポートセンターやがん周術期ケアセンターで、入院前の手術患者さんの身体的・心理的・社会的な状態を総合的に判断し、個別的なケアを計画立案しています。そのケア計画をもとに、手術室では、最新の知識と技術を持ち、術式により起こり得る事態を予測し、円滑な手術進行へのマネージメントを行っています。

周術期に起こる合併症を軽減し、患者さんが安心して手術が受けられるよう、少しでも痛みの少ない術後を過ごせるようサポートいたします。


脳卒中リハビリテーション看護認定看護師・脳卒中看護認定看護師

脳卒中患者さんの重篤化回避のため、血圧・心拍数・呼吸回数・意識レベルなどを経時的に観察し、異常の早期発見に努めています。また、「その人らしさ」を取り戻せるよう、高次脳機能障害の程度に合わせたリハビリテーションをリハビリ療法士と協力し、計画して実践しています。
さらに、特定行為研修を修了すると、脱水時には、医師の指示を待つことなくタイムリーに輸液を行えるようになります。

 


主な活動

  • ・廃用予防ケア・リハビリ看護相談を受け、生活の再構築に向け取り組んでいます。
  • ・院内研修では、フィジカルアセスメントなどの研修の企画・運営を行い、看護実践能力の向上を目指し活動しています。
  • ・RRS(Rapid response system)メンバーの一員として、医師や他分野の認定看護師とともに活動しています。

新生児集中ケア認定看護師

新生児集中ケア認定看護師の役割は、医療的ケアを必要とする新生児(主に、早産児・低出生体重児、病気を抱えた新生児など)の生理的安定と成長・発達への個別的ケアの実践、家族へのサポートを行うことです。

1人ひとりの新生児と向き合い個別的なケアを実践するためには、新生児が送っているサインを正確にキャッチし、新生児の持っている力を最大限に引き出せる看護ができる環境を整えていく必要があります。新生児集中ケアの専門的な知識と技術、経験を部署内のスタッフと共有し、新生児看護の質を向上させていくことが私の役割です。


NICUに子どもが入院することで、思い描いていた理想の出産・育児と違うこと、子どもと離れてしまうことなど家族の方々は悩まれると思います。NICU入院中は家族の絆が深められるようにファミリーサポートを充実させるケアを行っています。保育器にいる子どもにはタッチング(子どもに触れること)やホールディング(子どもを両手で包み込こむ)、カンガルーケア(はだかの子どもを裸の胸にだっこする)など早期からご家族にもケアに参加いただいています。現在はNICUに所属しています。、いつでも声をかけてください。


緩和ケア認定看護師

がん患者さんはがん自体の症状のほかに、痛み、倦怠感などの様々な身体的な症状や、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。緩和ケアは、がんと診断されたときから行う、身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケアです。

主な活動

緩和ケア認定看護師は、そういった様々な苦痛を早期からアセスメントし対応することで、患者さんが安心してその人らしく過ごしていただけることを目指して活動しています。人それぞれ価値観や生活スタイルが違うからこそ、緩和ケアには正解がありません。だからこそ、安心して最期まで自分らしく過ごしていただくための第1歩と考え、患者さんとの対話を大切にしています。患者さんの気持ちやご意向に寄り添ったケアを提供できるよう心がけています。


乳がん看護認定看護師

乳がん看護認定看護師は、乳がんの予防から、診断、集学的治療、終末期に至るまでの患者さんとご家族に必要な専門的な看護を行うことを目的とし活動しています。


乳がんは女性で最も多く罹患するがんです。40代の発症が最も多いですが、20代から高齢の方にも見られます。乳がんと告知を受け、大きなショックを受けた状態で治療の選択をし、治療に臨まなければなりません。そのような患者さんとそのご家族への身体的・精神的・社会的なサポート、治療選択の意思決定支援、手術・放射線療法・薬物療法に伴うボディイメージの変容に対するケア、リンパ浮腫予防や日常生活のアドバイスなどを行っています。
乳腺外科医はもちろん、外来と病棟スタッフ、緩和ケアチームや多職種と連携し、サポートしていきたいと考えています。


がん性疼痛看護認定看護師

がん性疼痛看護認定看護師は、痛みや気持ちのつらさなどで苦しみ悩まれている患者さんとご家族のつらさを和らげ、安心して治療が受けられるとともに、その人らしい生活が送れるよう看護することを心がけています。
また、患者さんとご家族の思いを大切にし、多岐にわたる内容に対して、多職種と協働しながら、患者さんに寄り添ったケアができるよう活動をしています。



透析看護認定看護師

透析看護認定看護師は、患者さんに安全で安楽な透析治療を実施するため安全管理に努め、最適な透析治療が提供できるよう医師や臨床工学医師とともに透析条件を検討します。

また、患者さんが安定した療養生活を送るため、よりよいセルフケアを実践できるよう支援しています。


主な活動

  • ・安全で安楽な透析治療の提供
  • ・腎代替療法の意思決定支援
  • ・糖尿病透析予防外来での患者指導

認知症看護認定看護師

「その人らしさ、個人の尊厳を大切に支援する」をモットーに、家族・地域関係者から普段の生活・ライフストリーについて丁寧に情報を得て看護を行っています。認知症者のケアには介護家族を支えることも重要です。ご家族との面談を行い、介護相談を受け心のケアもできるよう努めています。人生の最期までその人らしく、住み慣れた自宅や地域で過ごしたいという思いはすべての方に言えると思います。患者さん、ご家族の意向、介護力、経済面等を多角的に考えて、安全な療養が継続できるよう支援しています。


主な活動

せん妄・認知症ケアチームで入院患者さんのラウンドを行い、医療、看護、薬剤、栄養、リハビリテーション等の相談を受けています。外来や地域関係者等から相談を受けることも多く、安全な生活を送れるよう医療的管理のための公的サービス導入の相談、支援を行っています。昨年度は、せん妄症状への予防的介入を目的に院内研修や、アセスメントシートの導入など対応力の向上を図りました。地域関係者との研修、認知症サポーター養成講座の開催など、地域との連携も大切にしています。

日赤和歌山情報局Hot"すこやかな毎日のために”
認知症を知ろう⑤ 認知症の方に接するとき(2023年7月20日公開)


不妊症看護認定看護師

不妊症看護認定看護師は、不妊治療に来られた患者さん夫婦の治療方針のアドバイスや精神的サポートを行います。不妊症看護に関する看護技術と知識を用いて質の高い看護ケアを提供します。

近年、晩婚・晩産化・キャリア志向の男女の影響で不妊症が増加しています。
日本において、カップルの4.4組に1組は不妊検査・治療を行っていると言われています。


また、2021(令和3)年に出生時全体の約12人に1人が高度生殖補助医療(採卵・胚移植)により誕生しました。不妊治療は性や年齢を扱うことから、とてもデリケートな治療であり、時として終わりが見えない治療となる方もいます。不妊治療に来られた患者さん夫婦が安心して治療に望めるよう、必要な情報提供や相談を行い、自己決定できるよう支援します。
当医療センターは、1991(平成3)年に不妊外来を開設し33年が経過しています。1日約20名の患者さんが来院し、不妊検査・卵胞チェック・ホルモン注射等を受けています。現在、私は本館8階A病棟で採卵や胚移植のため入院して来られた患者さんの看護ケアを行っています。2016(平成28)年11月からは不妊外来の診察につき、不妊治療やライフサイクルに関する相談などに対応しています。例えば、不妊治療についての相談や悩みについて話を伺い、仕事や家庭の両立、治療を受ける時期の選び方など患者さんといっしょに考えていきます。さらに、医師・培養士と連携し、質の高い不妊看護を提供できるよう頑張ります。

主な活動

  • ・不妊相談:月に4回(実施日は不妊外来前にポスターを掲示)不妊外来(9時~12時)で実施しています。
  • ・生殖機能温存についての情報提供(がんサバイバーの妊孕性温存)
  • ・病棟での採卵や胚移植の際に、診療を支援
  • ・不妊治療後の妊娠・分娩・産褥や育児期に対する必要な支援
  • ・地域への性教育授業の実施

当医療センターの特徴

  • ・当医療センターは、不妊治療から妊娠・出産・育児にいたる継続的なケアが行えます。

心不全看護認定看護師

心不全とは、様々な原因で心臓から十分な血液を送り出せなくなり、息切れ・倦怠感・食思不振・むくみなどを引き起す状態のことを言います。

心不全患者さんは、心不全を繰り返すたびに低下していく身体機能(心機能)とともに、日常生活に折り合いをつけながら生活していくことを強いられます。
そして、心不全は内部障害であるため、患者さんの苦悩は周囲に理解されづらく、身体的・心理的・社会的にも多くの問題を抱えて生活されています。


心不全看護認定看護師は、心不全患者さんや、そのご家族のQOL(Quality Of Life:生活の質)向上のために、専門的な知識や技術をもって支援する役割を担っています。心不全とともに生活している患者さんやご家族の病気を管理していく大変さや苦悩を理解し、一緒に治療や療養生活について考えます。そして、生きがいをもって生活していただけるよう、その人らしさを大切にした支援を実践しています。

また、地域ぐるみで心不全患者さんを支援するため、院外活動にも積極的に取り組み、2024(令和6)年には、心不全外来(看護外来)を開設、地域の相談窓口としての環境を整えました。相談窓口として活用していただくには少し時間がかかりそうですが、心不全ケアチームの仲間とともに、これからも取り組んでいきます。


慢性呼吸器疾患看護認定看護師

慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎、気管支喘息、肺炎などといった慢性呼吸器疾患を抱える患者さんは何気ない日常生活に対しても日常的な呼吸困難感がある方が多いです。当医療センターは、高度急性期病院として救急医療、がん治療を含む高度な医療を担っており、既往歴に慢性呼吸器疾患を患った患者さんが、治療や手術のため入院や受診されることが少なくありません。


患者さんとその御家族に対し、高度急性期領域においても、患者さんの今後の生活を考え、その人らしい生活を送ることができるよう、療養生活のサポートや呼吸ケア支援、病状の悪化予防などといった支援をしていきます。退院された後も、外来通院にて引き続きサポートできるよう活動していきたいと考えています。在宅酸素療法、在宅人工呼吸器、禁煙、呼吸がしんどくなりにくい日常生活動作など、呼吸ケアに関する様々な疑問点、質問などございましたら気軽にご相談ください。


がん放射線療法看護認定看護師

放射線療法はがんの治療法の1つで、全身的な負担が少ないことから、高齢の方や合併症のある方にも適応できる治療法です。


がん放射線療法看護認定看護師は、患者さんが安心・安全に放射線治療を受けることができ、治療完遂を目指せるように看護ケアを行っています。患者さんの個別性に合わせて、専門的な放射線の知識や副作用を分かりやすく伝え、患者さんとともにその方に応じたセルフケアの方法が見つけられるよう支援します。チームとして、医師・診療放射線技師・医学物理士等と連携し、患者さんの心理・社会面などのサポートも行います。

また、『放射線治療室体験ツアー』と題して、放射線治療の様子を分かりやすく伝えるために、院内研修会を企画しています。


がん薬物療法看護認定看護師


がん患者さんの治療とその人らしさを支える看護を。

現在は主に外来薬物療法センターで活動しています。

がん薬物療法看護認定看護師は、薬物療法を受ける患者さんが安心してご自宅で過ごせるよう、専門的な知識と技術を駆使し、安全に抗がん剤を投与し、個別性に応じた副作用管理について指導しています。また、副作用管理だけでなく、患者さんの声に耳を傾け、その人が従来担っていた家庭や職場での社会的役割を遂行できるよう、治療を支えるとともに、その人らしさを支える看護を目指しています。

また、薬物療法関連以外にも、特定行為区分である「栄養および水分管理に係る薬剤投与関連」を取得しています。この特定行為を取得したことで、薬物療法後の嘔気や食欲不振等で脱水に陥っている患者さんに対し、医師の指示を待つことなくタイムリーに補液を投与することが可能となり、より患者さんが安全に薬物療法を継続することができると考えています。