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生まれる、成長する、学ぶ、悩む、暮らす、産む、寄り添う、過ごす、老いる…。 どんなときも 自分らしく、そして 健康に生活するために、産婦人科医から 身体のこと、体調のこと、病気のこと、予防や対策などをお伝えします。
2026/03/16
思春期から老年期まですべての女性へ向けて、産婦人科医で女性ヘルスケア専門医の山西医師に、女性特有のからだの不調や病気のことを伺います。
毎日の生活をもっと元気に、豊かに! 一緒に学んでいきましょう。

今回から、妊娠をテーマにお届けしていきます。
さて、皆さんは避妊しないで性行為を行った場合、どれくらいの確率で妊娠すると思いますか?
医療的な視点からお答えすると、健康な男女が妊娠を希望して一定期間(一般的には1年ですが、基準はガイドライン等で異なります。)避妊せずに性行為を続けても妊娠しない場合、「不妊症」と診断されます。裏を返すと、避妊しない性行為があれば、どこかのタイミングで妊娠する可能性はあります。
ただし、「いつ妊娠するか」は予測できません。1回目で妊娠することもあれば、望んでいても時間がかかることもあります。
そして、妊娠は予測が難しい分、気づくのが遅れてしまうこともあります。
もし「妊娠したかもしれない」と思ったら、早めに市販の妊娠検査薬で確認して、医療機関を受診することが大切です。
というのも、妊娠の中には、異所性妊娠など、正常妊娠ではない可能性があるからです。早い段階で医師のアドバイスを受けましょう。
そこで今回は、妊娠の基礎的な知識として、「どんな変化があれば妊娠に気づきやすいか」をお伝えします。
妊娠で体に起こる変化① 月経が来ない
いちばんわかりやすいサインは、いつもの周期で生理(月経)が来ないことです。普段月経が規則的な人ほど、「いつもの時期に来ない」に気づきやすいと思います。しかし、月経が規則的でない人は、排卵日が予想しにくいこと、月経が遅れたかどうかわからないことから、妊娠の判断材料になりにくいため、妊娠に気づきにくい場合があります。
性行為(避妊なし/失敗)があって妊娠しているか確認したいけれど、どのタイミングでどうすれば良いかわからない人もいると思います。その場合は、次の方法を試してみてください。
・最後の性行為から3週間後ぐらいに妊娠検査薬を使う。
・陰性でも、まだ生理が来ないもしくは不安が強いなら、その1週間後にもう一度妊娠検査薬を使う。
・排卵検査薬や基礎体温で排卵日を推定できる場合があります。排卵日推定日がわかれば、その日から3週間後ぐらいに妊娠検査薬を使う。
月経が規則的でも不規則でも、月経の記録はしておくのが良いです。
今は、月経予定日を知らせてくれるアプリもありますし、手帳へのメモでも十分です。
また、余裕があれば「量」や、月経痛の強さなど「体調の変化」も書いておくと、妊娠に気づきやすいだけでなく、健康管理にもつながります。「出血があれば月経」と思いがちですが、量が少ない/期間が短い場合は妊娠初期の不正出血のこともあります。月経と思っていたけれど、実は妊娠初期の不正出血だったということはよくあります。そのような場合は、たいてい「いつもより量が少ない」「いつもより期間が短かった」などの変化があることが多く、いつもと違う出血があった場合(性行為がある場合)は、常に妊娠の可能性を念頭に置いておきましょう。

妊娠で体に起こる変化② 基礎体温が高い期間が続く
妊娠すると、基礎体温の高温期が続きます。通常高温期は14日間ですが、それ以上続いている場合、妊娠している可能性があります。基礎体温を記録しておくのも、早く妊娠に気づく方法の1つです。

妊娠で体に起こる変化③ 下腹部痛
妊娠初期には、下腹部の痛みが出ることがあります。月経痛に似ていると感じる人もいれば、いつもと違う痛みとして感じる人もいて、感じ方はさまざまです。妊娠によるホルモンバランスや子宮の大きさの変化が影響します。
また、個人差はありますが、食欲不振や吐き気(つわり)が出ることがあります。体調不良と区別しづらいですが、「月経が遅れている」+「下腹部痛や吐き気がある」場合は、妊娠の可能性も考えてみてください。

妊娠しているかもと思ったら
これまで紹介してきたような症状があり、妊娠しているかもしれないと思ったら、市販の妊娠検査薬で検査をしましょう。薬局で購入できます。一般的には「月経予定日から1週間ほど」経って月経が来ない場合は検査すると良いでしょう。
検査薬で陽性反応が出たら、早めに産婦人科を受診してください。
妊娠に早く気づくためには、月経が遅れていることに気づくこと、そして他の症状がないか確認することです。
月経の記録はいつでも始められます。健康管理にも役立ちますので、始めてみませんか?
妊娠して、初めて産婦人科を受診する人もいると思います。次回は、妊娠後の産婦人科受診についてお話します。

山西 恵(やまにし めぐみ)
日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医、日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医。
学生時代はバレーボールを楽しみましたが、現在は育児と肩の痛みで鑑賞専門です。健康管理の大切さを身に沁みて実感しているため、いつかバレーボールを思い切りプレーできる日を夢見て、体力づくりをしていきたいです。
悩める患者さんやご家族のご希望に寄り添った診療を心がけています。すこやかな日常が送れるようサポートしていきたいと考えています。気軽にご相談ください。