ホーム  >  当センターについて  >  県下初 先進医療「流産検体を用いた染色体検査」認定

県下初 先進医療「流産検体を用いた染色体検査」認定

2021年08月17日

近年、妊娠年齢の高齢化により、染色体異常による流産数は増加していると推測されています。また、妊娠しても流産・死産をくり返す不育症も顕在化してきており、その原因が研究されています。自己免疫疾患や子宮形態異常など解明されつつあるものもある一方、多くの場合、原因は特定できていません。

先進医療に認定されている「流産検体を用いた染色体検査」は、今回の妊娠で流産し、過去に1回以上の流産歴のある患者さん(過去に2回以上流産を反復している不育症の患者さんを含む)が対象になります。流産手術で胎盤の一部である絨毛を採取し、胎児(胎芽)の染色体に異常がないか確認します。染色体に異常があれば、母体要因による流産を否定でき、染色体が正常であれば、母体(父親を含む)要因による流産の可能性を確認する検査に進むことになります。流産の原因を特定することで、その後の妊娠の継続・出産の可能性を探ります。

流産を経験した一部の患者さんは、うつ状態となることも知られており、流産の原因解明ができれば、その回復にも期待が持てたり、こころのケアの一助となることが期待されています。

先進医療の認定を受けたことで、入院費用のうち、一般診療と同じ入院にかかる費用については健康保険が使えるため、費用の軽減にもつながります。